練習の成果、存分に発揮

地元の伝統芸能など発表−高千穂・上野小中

　高千穂町立上野小中学校（岡田能直校長、８３人）の「文化発表会」は８日、同校体育館であった。テーマは「ＮｅｘｔＳｔａｇｅ〜創り出せ我らの新時代」。小学１年生〜中学３年生が伝統芸能を受け継ぐため、地元の継承者らに教わった成果を存分に発揮した。

　開会式では、生徒会長の野尻泰史さん（１４）＝３年＝が「歴史に残る発表会にしたいという思いで力を合わせて取り組んできた。伝統の継承に誇りを持ち、教えてくれた方々に感謝しながら発表する」とあいさつ。

　中学１、２年生が、五穀豊穣（ほうじょう）を祈る「上野臼太鼓踊り」でオープニングを飾り、小学１、２年生がかわいらしい振り付けを交えた朗読と合唱、同３、４年生が上野黒口集落に伝わる勇壮な棒術、同５、６年生が姉妹都市・沖縄県豊見城市のエイサーを発表した。

　中学３年生は男女別に分かれて、高千穂の夜神楽三十三番のうち海神の舞とも呼ばれる「住吉」を披露。体育館に特設された神庭（こうにわ）で舞い、太鼓や笛の音も生徒たちが奏でた。

　また、中学生が職場体験や修学旅行で学んだ内容などを学年ごとに発表した。

　保護者で同校の卒業生という工藤亮太さん（４１）＝同町上野＝は「私たちの時代にはなかった催しなので面白かった。子どもも頑張っていたので家に帰って褒めてあげたい」と笑顔。

　実行委員長の戸高ひなたさん（１４）＝３年＝は「最後の年なので緊張したけど、本番が近づくにつれてとてもわくわくした。拙い部分もあったと思うけど、みんなと楽しく取り組めたので良かった」と話した。