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本紙掲載日:2023-07-21
7面

延岡高1年生がフィールドワーク

 県立延岡高校(澁谷好一校長、712人)は6、10日、普通科とメディカル・サイエンス科の1年生を対象に授業「SDGsフィールドワーク」を各学科で行った。


◆6日は企業による講演会−普通科

 普通科1年生165人対象の授業は6日、延岡市東本小路の野口遵記念館であり、県北に拠点がある企業4社から6人を講師に招いて講演会が開かれた。

 生徒はナチュラルサイエンス、メディカルサイエンス、エンジニアリングの3コースをそれぞれ一日を通して学んでいる。今回の講演会は科学技術への関心を高めてもらうことなどを目的としたエンジニアリングコースとして実施された。

 講演した企業は富士シリシア化学、旭有機材、東郷メディキット、旭化成ファインケム。このうち、旭有機材の管材システム事業部技術部技術・素材開発グループグループ長の坂上達也さんは同社の主な事業を紹介した後、技術開発の流れを説明。問題▽現状把握▽ゴール設定▽課題設定▽計画▽仮説▽検証▽目標達成▽ゴール―といった手順をくり返し行うことで同社の成長につなげているという。坂上さんは「問題を解決する流れや挑戦する精神は、日常生活においても役に立つ」と話した。

 また、自身の仕事について紹介。中学時代から興味を持っていた電気系技術の職種に就くために同社に入社した後、新たな技術分野との出会いがあり、その技術が現在の仕事に生かすことができているという。坂上さんは「いろいろなことに興味を持って、少しずつでも挑戦してみたり調べてみたりして、きのうまでとは違う自分や自分の可能性を見いだしてほしい。そして、夢を持ち、実現することにつなげて」とエールを送った。
生徒を代表して松田彩音さんは「将来の夢が決まっていませんが、何事にも興味を持って挑戦し、挑む気持ちを大切にしたい」と話していた。


◆10日は実験、実習−メディカル・サイエンス科

 メディカル・サイエンス科1年生82人は10日、企業5社から8人を講師に迎え、同市古城町の同校で実験・実習を行った。

 来校したのは旭化成、旭化成ファインケム、花菱塗装技研工業新富支店、旭有機材、九州電力。このうち、旭化成ハイポア日向工場日向品質管理課の萩尾蓮さん(26)が講師を務めた実験「化学発光について」には17人の生徒が参加した。

 萩尾さんから注意事項の説明を受けた後、生徒は早速、異なる発光物質を溶かした二つの溶液を暗闇で光らせる実験に取り掛かった。電子てんびんを使ってわずかな粉末の分量を量ったり、溶液をマイクロピペットで吸い上げたりして慣れない道具の使い方に苦戦するも、萩尾さんから指導を受けながら溶液を完成させた。完成した二つの溶液にそれぞれ異なる発光物質を溶かして暗い部屋に持っていくと一つの溶液は緑に光り、生徒は「すごい」と興味津々。もう一つの溶液は発光せず、生徒は今後、発光しなかった原因を考え、解決していく。

 林優花さん(15)は「材料の分量を間違えたので成功するか不安だったが、一つの溶液が光ってうれしかった」と話していた。

 生徒は6月に講師から研究テーマの説明を受けた後、希望するテーマを選択し、研究の計画や事前学習を行ってきた。今後は生徒自身で課題と解決策を考えながら、実験・実習をくり返し行う予定としている。

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