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アーチェリーの魅力発信

本紙掲載日:2023-11-17
3面
プロのコーチが手取り足取り指導した(延岡星雲高校アーチェリー場)

延岡星雲高で体験教室

 オリンピック種目にも採用されている射撃競技「アーチェリー」の魅力を発信しようと、県アーチェリー協会(原田佳司理事長)は4日、延岡市の延岡星雲高校アーチェリー場で、親子向けの体験教室を実施した。5家族12人が、弓を引く重みや、的の真ん中に矢が刺さった時の爽快感を全身で味わった。

 県内のアーチェリー人口の増加と技術向上を目的に、初めて開催。全日本アーチェリー連盟から藤川毅コーチ(大阪府)、溝井利和コーチ(岡山県)、内間晴野コーチ(沖縄県)が来延し、競技上の注意や用具の持ち方、照準器ののぞき方などを手取り足取り教えた。

 参加した親子は、弓の重さに最初は戸惑いながらも、コーチの指導に従いながら姿勢を正し、真剣な表情で次々と矢を発射。快音と共に矢が的の中央に突き刺さると、表情を緩め隣の人らと顔を見合わせていた。

 後半はトーナメント戦も行われ、個人戦と、親子でタッグを組んでのチーム戦で競技。上位入賞者には全日本アーチェリー連盟のグッズが手渡された。

 またこの日は、延岡星雲高校アーチェリー部の部員6人も指導を手助け。10月の九州高校アーチェリー新人大会で3位入賞した溝辺愛音さんによる実演もあり、参加者たちは、70メートル先の的を射抜く矢の軌道をまじまじと見詰めていた。

 子どもたちの中で最も高い点数をたたき出した熊野希美さん(12)は「アーチェリーはきょうが初めてだったけど、距離などを考えながら少しずらして撃つと、真ん中に刺さることが分かって楽しかった」と、早くも手応えをつかんだ様子。弟の雄斗さん(8)は「最後まで思うようにできなかった。もっと、うまくなりたい」と悔しさをにじませていた。

 県アーチェリー協会の原田理事長は「親子で楽しむことで、家族の絆も一層深まったのではないか。県内のアーチェリー人口はまだまだ少ない。競技を盛り上げていくためには施設の拡大とライバルの育成が課題で、今後も体験教室などのイベントを通して、競技者の裾野を広げていければ」と話していた。

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