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5年ぶりの集い、にぎやかに

本紙掲載日:2023-11-20
6面

猿渡集落(延岡市北方町早上)出身者

 延岡市北方町早上にある猿渡(さわたり)集落出身者の集い「猿渡会」の第3回懇親会が3日、同市北小路の旬鮮工房源太で行われ、現在の在住者や出身者、ゆかりある人たちが参加して親交を深めた。

 コロナ禍を受けて2018年8月の第2回以来、5年ぶりの開催。延岡市内のほか、熊本県や大分県在住の人もあり、これまでで最多の44人が参加した。

 発起人の甲斐幹弘さんが「回を重ねるごとに参加者が増えています。今年は初めて参加してくれた方が13人もいて、準備した私たちもうれしく思っています。申し込みの電話で、古い地名が出てくることもあって、本当に懐かしい。20日は昔話に花を咲かせてください」とあいさつ。第1回の17年以降に亡くなった10人の物故者に黙とうをささげた。

 地区役員の甲斐康宣さんが乾杯の音頭を取り、和やかに開宴。グラスを傾け、テーブルを囲みながら歓談した。途中で参加最高齢の甲斐ヒデ子さん(91)が書き起こした、幼い頃の話を披露。戦時中の恐ろしい体験のほか、イモ掘りや用水修理の話、〃山学校〃と称し、学校をさぼって山の中で遊んでいた思い出話を紹介。年配の参加者は懐かしそうに耳を傾けていた。

 猿渡集落は早上地区の山あい地域にある静かな農村地帯。昭和40年代までは、近くに銅山もあり、にぎわったが、銅山閉山後、住人は徐々に地元を離れてしまったという。

 それでも、地元の人たちは祭りなどを行い地域の伝統と絆を守り続けている。17年に、「集落に住む人と出身者との絆を取り戻す場をつくろう」との声が挙がり、猿渡会が発足。地元を離れた人やゆかりある人たちとの交流を続けている。

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