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大人歌舞伎、熱演に喝采
本紙掲載日:2017-10-09
3面

見物客を前に上演された「大人歌舞伎」

大人神社秋祭りに奉納−日之影町

 日之影町岩井川の大人(おおひと)地区で守り継がれている県指定の無形民俗文化財「大人歌舞伎」が10月8日夜、同地区の「歌舞伎の館」で上演された。町内外から大勢の見物客が訪れ、地元の大人歌舞伎保存会(山本唯仁会長、33人)による喜怒哀楽を織り交ぜた芝居を堪能した。

 大人歌舞伎の上演は、毎年春と秋の2回。このうち、秋は大人神社秋祭りに合わせた奉納演芸として披露している。

 この日は、祝いの舞「寿三番叟(さんばそう)」で開演。舞踊や歌謡曲などのアトラクションを挟みながら、南北朝時代の悲恋の物語「神霊矢口の渡し『頓兵衛館の段』」と、歌舞伎の人気演目の一つとして知られる「助六由縁(ゆかり)江戸桜『三浦屋の場』」を熱演した。会場の座敷は見物客で埋まり、迫真の演技あり、笑いを誘うアドリブありの舞台に盛んな拍手が送られた。

 大人歌舞伎は、九州唯一の農村歌舞伎として知られる。1595(文禄4)年に延岡城主高橋元種に攻められて自害した中崎城主の甲斐宗摂(日之影地方一帯を治めていた武将)をしのび、天明年間(1781〜1789年)に地元の村人が宗摂の好きだった芝居を演じて供養したのが始まり、とされている。