県北から全国へ−第４１回県高校総合文化祭（９）

吹奏楽部門

◆７０人の音を一つに−県北Ｂ合同

　県高校総合文化祭・吹奏楽部門（昨年９月２５〜２７日、メディキット県民文化センター）は、地区合同演奏の部で、県北Ｂ地区合同吹奏楽団（日向・富島・門川・延岡学園）が九州大会選抜賞を受賞。今月２５、２６日に宮崎市で開かれる全九州高校総合文化祭宮崎大会に出場する。

　延岡・日向地区にまたがる４校。各校単独での出場もあるため、合同で練習できたのは大会直前の４、５回だけだった。大所帯で音を合わせる難しさを乗り越えた延岡学園の富山祐葉部長（２年）は「九州大会出場は県北の吹奏楽を活気づけることに役立った」と振り返った。

　延岡学園、日向（木津悠愛部長）、門川（黒木友成部長）、富島（吉田彩香部長）の各校から集まったメンバーは約７０人。最も部員が多い延岡学園でさえ、普段の倍以上の人数で演奏することになり、音を一つに合わせることに苦労した。

　本番の２カ月ほど前から合同練習を開始。演奏する歌劇「トゥーランドット」より（Ｇ・プッチーニ作曲、後藤洋編曲）は、オペラ曲らしく情熱的に盛り上がる部分もあり、音の一体感は欠かせない。細かく動くところほど難しかったが「少し吹き方を変えるだけで違った」（富山部長）。

　本番では緊張もあったが、大人数の合同バンドならではの迫力。演奏する生徒自身が、反響して返ってきた音の圧力を体で感じるほどだった。

　富山部長は「県北の吹奏楽は活気が落ちてきていると感じていたので、今回の合同バンドで県北の力を示すことができた」と手応え。黒木部長は「九州大会では、どこの高校が聞いても恥ずかしくない演奏をしたい」と意気込んだ。

【吹奏楽部門・県北の受賞校】
［九州大会選抜賞］県北Ｂ地区合同（日向、富島、門川、延岡学園）
［一般演奏部門］
▽優秀賞＝延岡学園、富島、日向、延岡
▽優良賞＝聖心ウルスラ学園、門川、延岡商業、高千穂
［地区合同演奏の部］
▽優秀賞＝県北Ｂ地区合同
▽優良賞＝県北Ａ地区合同（延岡星雲、高千穂、延岡、延岡商業、聖心ウルスラ学園）
［審査員特別賞］県北Ｂ地区合同