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治病の神に健康祈願−与太夫神社

本紙掲載日:2020-01-21
8面
境内で行われた神事
心のこもった手料理に会話も弾んだ

今年最初の月参り−延岡市上伊形町

 「治病の神様」などとして知られる延岡市上伊形町の与太夫神社で17日、今年最初の「与太夫祭」があり、多くの参拝者が一年の無事を祈った。

 境内で行われた神事には、約40人の参拝客が参列。神主から一人一人の名前が読み上げられる中、参拝客は自身や家族らの健康を祈願した。

 神事の後は、総代の女性らが真心込めて作った手料理でおもてなし。それぞれが自宅で作ったものを持ち寄り、ストーブで温めて提供。会場はあふれるほどの人でにぎわい、笑顔でおいしい料理を味わっていた。

 同神社は約430年前、豊後の武将、与太夫京五郎が大友宗麟に追われ、隠れ住んだ地とされ、病を治す神としてかつては多くの人が参拝。神社の周辺は宿場や、理髪店など門前町の様相を呈していたという。

 しかし、徐々に参拝客は減り、1937年に今までのお礼として鳥居を建立。祭りは途絶え、参道が荒れ果てた時期もあったが、65年ごろから信仰を守る人たちが月命日の旧暦23日に祭りを開いている。

 神社の総代は一般的に地域の人が務める場合が多いが、同神社では信仰する人たちが中心になって運営。月命日の祭りには毎回10人以上の総代が集い、前々日から準備をして参拝客をもてなしているという。

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