未来を生きるこれからの学び

世界の潮流から−竹村さん招き講演会

　世界の先進的な教育プログラムを日本に紹介する先端教育探求家、竹村詠美さんの講演会が１３日、延岡市駅前複合施設エンクロスで開かれた。学校や教育関係者、保護者、市民ら約５０人が受講し、未来を生きる子どもたちに必要な能力や、能力を育むための学習方法などについて耳を傾けた。

　エンクロスは今年度、一定期間ごとにテーマを設け、それに関連するイベントを展開している。講演会は、１月のテーマ「未来の教育を知り、考え、体験する」に関する事業の一つとして開かれた。

　竹村さんは「世界の潮流から知るこれからの教育」と題して講演。パソコンなどの演算能力が今後さらに向上し、人工知能を使った機器などの実用化が進んでいく社会の中で、基礎知識を土台として「アイデアや創造力などのクリエーティビティーや、コミュニケーション能力などの資質が求められる」と指摘した。

　さらに、「基礎知識はもちろん大事だが、その外側にあるコラボレーション、コミュニケーション、批判的思考能力、自信などを横断的に学べる環境づくりが大切」と述べ、目標達成に取り組む中でこれらの能力を育成につなげるプロジェクト型学習などを紹介した。

　この学習が育む力として、能動的に学ぶ姿勢や深い学び、目的意識、大人や社会との接点、クリエーティビティーなどを提示。実践には地域や家族、大人の支援が必要とした上で、「複雑で先の見えづらい状況だが、子どもたちが人生を切り開く自信とスキルを学校教育で身に付けられたら、明るい未来をつくっていけると信じている」と話した。