「人」（ひと）−旭化成男子ソフトボール部の新監督・松岡真央さん

　前監督の兄慎也さんからポストを引き継ぎ、名門実業団の選手兼監督となった。「『お前はお前の色でやれ。監督としてどうしたいか、ぶれずにやれ』と言われた。兄貴の言葉を忘れずにやっていきたい」。〃金言〃を受け、覚悟を改める。

　１９〜３８歳の選手１５人が在籍する。「今までは（中軸として）自分が打たなければ負けるという感覚だったが、監督となり、次の世代につなげていくためにも（選手起用で）挑戦していきたい」とチームづくりをイメージ。「個性が強い選手ばかりだが、その個性を殺さずにいい方向に持っていきたい」と語る。

　所属する日本リーグでは昨季、７勝７敗の１０位。「過去最高は３位で、この４年は決勝トーナメントにも行っていない。まずは決勝トーナメント進出（リーグ５位以内）を目指したい」と４月からの公式戦に気合十分だ。

　指揮官になり、少しだけ意識が変わった。「結果を出して、会社や地域から応援してもらえることが大切だと一層思うようになった。地域貢献にも積極的に取り組みたい。旭化成でソフトをやるというのはそういうこと」と企業スポーツの意義を再確認している。

　門川町出身。五十鈴小―門川中―日向高―九州国際大などを経て２００６年から旭化成。中高大は野球で、高校時代はプロ野球・ヤクルトの青木宣親選手とともに３年春の九州大会に出場した。旭化成では入社以来、中心選手。代表歴も豊富で、１２年の第２回ワールドカップでは日本代表の４番を務め２連覇に貢献。国体では１０、１１、１４年の３度、日本一になった。現在は延岡市富美山町に妻、小５の男双子、小３の三男、３歳の四男の６人暮らし。１８１センチ、８３キロ。右投げ左打ち。３８歳。