「ひなたＷＯＭＡＮ」（33）三桜電設（延岡市）・長友美穂さん

電気工事士、毎日が充実

　入社２年目。１９４６年の創業以来初の女性電気工事士として、工場や事務所、一般家庭などのコンセントから照明器具の取り付け、電球の交換など、電気にまつわる幅広い作業に精を出す。

　「まだ先輩の補助が主なんですが、最近は任される仕事も少しずつ増えて毎日が充実しています。工事を終えて、『ありがとうございました』と言葉をもらった時が一番うれしいですね」

　日向市財光寺生まれ。電柱に登って作業している姿に憧れ、日向工高の電気科を志望。男子がほとんどのクラスになじめるかや、高所作業もあることを理由に両親は反対したが、夢を貫いた。３年の時に念願の国家資格を取得。自宅から４０〜５０分かけて川原崎町にある会社まで通う。

　「たまに熊本や大分など県外の現場もあるんですが、初めて行く所も多く、新鮮で楽しいです。今は親も『頑張ってね』と快く送り出してくれるようになりました」

　釣りガールでもある。休みの日はたびたび細島港や美々津大橋下などに通う。去年は６０センチ近いサゴシを釣り上げた。ドライブも趣味。大分や熊本、鹿児島など泊まりがけで行くという。

　「女性の一人暮らしが増えており、安心して工事を任せられる女性工事士の存在は貴重」とは酒井欣総務部長（５３）。「将来は女性だけの作業班をと考えており、その先駆けとしても頑張ってほしい」と期待を寄せる。

　「今は毎日が勉強。きょうやった作業を次にいつやるかが分からない仕事なので、できるだけその日のうちに覚えられるようにと心掛けています。どんな現場でも一人で仕事をこなせるように早くなりたいです」

（毎週火曜日掲載）