ニニギノミコトゆかりの地を紹介

記紀編さん１３００年「神話の源流」延岡市編を発行−県

　記紀編さん１３００年記念事業として、県は県内１４市町村と連携したパンフレット「神話の源流〜はじまりの物語」の第４弾「延岡市編」を作成した。県庁や市町村役場などで配布するほか、インターネットで「神話のふるさと宮崎／パンフレットダウンロード」からも入手できる。

　「運命の出会いを辿（たど）る〜延岡の旅」と題して、天孫ニニギノミコトゆかりの地を中心に紹介。コノハナサクヤヒメと出会い結ばれた「笠沙の岬」と言い伝えられている愛宕山を旅の出発点とした。

　北川町の可愛（えの）山陵＝北川陵墓参考地＝は、岩のように永遠の命を持つという意味のあるイワナガヒメを断ってコノハナサクヤヒメを妻に選んだため、寿命を持つことになったニニギノミコトが、崩御後に葬り祭られたとされる場所。西南の役で薩摩軍が同所の麓に宿陣したのは、御陵墓が守ってくれると信じたからだといわれている。

　また、コノハナサクヤヒメが身ごもった３人の皇子のうち、ホオリノミコトが産湯をつかったことが名前の由来といわれる祝子川や、その上流にあり、ホオリノミコトの岩屋といわれる神さん山も掲載。熊襲（くまそ）討伐で訪れたヤマトタケルが名付けたという行縢山の伝説もつづられている。

　ふんだんな写真と共に、観光・レジャー関連、神楽の情報、特産品なども紹介。歌人で作家の東直子氏による神話エッセーも読み応えがある。

　同パンフレットは、市町村と協力して神話をテーマにした新たな観光プランをつくり、本県の魅力を発信しようと企画。これまでに日向市・都農町編、高千穂町・日之影町編、諸塚村・椎葉村編など６編が発行されている。