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八杯汁、食べて元気に

本紙掲載日:2020-06-05
8面
八杯汁を振る舞う甲斐事務局長

普及団体、事業所で無料の振る舞い−延岡

◆コロナに負けないで

 旧延岡藩主内藤家の御家中料理とされる八杯汁の普及活動に取り組む「のべおか八杯汁の会」(高橋忠彦会長)は5月28日、延岡市古城町の上田工業で八杯汁の振る舞いを行った。新型コロナウイルスに負けず頑張ってほしいと、5月から事業所を回って無料で提供している。

 この日は、JAPANカレー亭(同市出北)を営む事務局長の甲斐忠男さんが訪問。1杯分ずつカップに入れた、出来たての八杯汁を社員に振る舞った。八杯汁は、干ししいたけの戻し汁をしょうゆ、みりんなどで味付けし、豆腐やシイタケを加えてかたくり粉でとろみを付けた汁物料理。内藤家が福島県いわき市から延岡に転封された際に伝わったとされる。

 8杯お代わりできるほどおいしいことや、1丁の豆腐で8人分作れることなどが名前の由来という。同会は、2017年5月から試食会や料理教室を開くなどして普及に努めている。

 試食した小野豊喜常務取締役は「お殿さまになった気分で食べた。薄味が健康にも良さそうですね」。鎌倉みなみさんは「味がちょうど良く、どんな料理にも合いそうです」と満足。初めて食べたという佐藤浩美さんは「八杯汁を初めて知った。味がしっかりしていておいしかった」と喜んだ。

 甲斐事務局長は「イベントや料理教室などでの活動が休止しているため、事業所への振る舞いを続けていきたい。八杯汁で元気になってもらえれば」と話した。

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