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「何があっても命を守って」

本紙掲載日:2020-07-10
6面
講演する米村さん

みやざき被害者支援センター北浦中で教室

◆娘を奪われた父親が訴え

 事件、事故の被害者遺族が失った家族への思いを語る「命の大切さを学ぶ教室」が6日、延岡市の北浦中学校(川島正寛校長、51人)で開かれた。講師として来校した熊本県熊本市の米村州弘さんが、娘を殺害された父親としての絶望感や今なお続く苦悩を打ち明け、命の大切さを力強く訴えた。

 一男三女の父親である米村さんは2003年、当時大学2年生だった次女を失った。愛するわが子は絞殺された後、奈良県の山中に遺棄された。発見されたのは、その2週間後。山頂付近に埋められていた。

 17年たった今でも傷は癒えない。だが、娘が生きた証しを残そうと、被害者を支援する研修会や学校などで講演を実施。11年には、くまもと被害者支援センター内の自助グループ「さくらの会」の代表に就任し、遺族の手記集を発刊する活動も行っている。

 米村さんは、高校入学のお祝いとして次女〃ちーちゃん〃にパソコンをプレゼントした。それを使って「ちーちゃんは今で言うSNSを始めた。連絡を取っていた相手が加害者だった」と告げた。

 事件のきっかけをつくってしまったと考え「プレゼントしなければ、と思わない日はない」と後悔し続けているという。長女も妻もそれぞれの立場で「自分を責め続け、家庭がおかしくなった」と打ち明けた。

 「誰も笑わなくなった。その生活が8年半続いた。今はほほ笑む時もあるが、声を出して笑うことはない」と語った。元の家族に戻そうと努力しているが、「戻らない」と言葉を詰まらせた。

 「気を付けて帰るんだよ」、「はーい」が最後に交わした言葉。「そうなるとは思いもしなかった」と回想し、生徒へ「命は個人のものだが、多くの人と結びついている。何があっても命を大切にしてほしい。その上で、今を楽しく生きてほしい」と呼び掛けた。

 生徒は真剣に聴講。3年の芝かれんさんは「事故の被害者遺族も、同じような苦悩を味わっていることも知った。今は自転車だけだが、自動車を運転することになっても加害者にも被害者にもならないよう、生きていきたい」と誓った。

 同教室は、被害者に配慮する心や支援活動に協力する意識を養い、罪を犯してはならないという規範意識の向上を図ることなどが目的。みやざき被害者支援センター(宮崎市)が県警の委託により、中高生を対象に毎年実施している。


◆ちーちゃん、守れなくてごめん。許さないで−母親の手紙

 米村さんは講演の中で、妻が娘の「ちーちゃん」に宛てて書いた手紙を、一字一字丁寧に読み上げました。遺品などを展示する「生命のメッセージ展」へ出展するために、事件後初めて思いを文字にしたというものです。その全文を掲載します。

          ▽          ▽

ちーちゃん、もう14年も会ってないよね。
今、もしどこかで生きていられたら、どんな旦那さまとどんな子どもたちと出会えていたのかな?
ちーちゃんだから、子どものしつけをちゃんとして良妻賢母、厳しくて優しいお母さんになっていたよね。
仕事も大好きな子どもたちに囲まれて、保母さんになっていたよね。
そして、お姉ちゃん家族とも仲良く、お父さんとお母さん、妹も大事にしてくれたよね、楽しい未来を描けていたよね。
なのに、世界中どこを捜してもちーちゃんと会えない。
あの男はちーちゃんだけを殺したのではない。
ちーちゃんの子どもも、そのまた子どもも、その次の子どもも無限に殺した。
ちーちゃん1人の命、それが誰の命であっても同じです。
その命の重さは未来の子どもたちの命を奪うこと。そのことを重く考えて分かってほしい。このことはちーちゃんが教えてくれたよね。
何だかんだ言いながら、お母さんはもうちーちゃんの3倍も生きてしまいました。
できることなら、ちーちゃんの未来のため、お母さんの命と代わってあげられれば良かったと、いつもいつも思います。
お母さんは、もう十分に生きてきました。
今ちーちゃんより長く生きていること、ちーちゃんを助けてあげられなかったこと、償おうと思っても償うことができない、それはお母さんの後悔であり、お母さんの罪なのです。
本当にちーちゃん、ごめんなさい。お母さんの方が長く生きていてごめんなさい。
ちーちゃんのこと守りきれなかった母をどうか、一生許さないでください。

母より


◆取材した記者から

 高校の入学祝いにプレゼントしたパソコンが事件のきっかけとなり、米村さんは自分を責め続けました。妻や長女も同じように苦しみ続けました。

 しかし、「妻は自分を励ましてくれていた。だから立ち直ったんだと思っていた」と米村さんは言います。そう感じた矢先に手紙を読んで「衝撃を受けた」と振り返っていました。以降、「母親の気持ちを分かってほしい」という願いを込め、講演会の際には全文を読み上げているそうです。

 今なお、米村さんも妻も苦しみを抱えています。

 「娘との思い出がよみがえるショッピングモールや公園には行けない」

「初孫と対面した時、『ちーちゃんにも子どもができたはずなのに』とよぎって喜べなかった。つらかった」

「家中の壁や携帯の待ち受け画面にちーちゃんが笑っている写真を飾っても、講演する時は、見分けもつかないほど変わり果てた姿のちーちゃんしか浮かばない」

 被害者遺族の数々の苦悩を打ち明け、米村さんは生徒に何度もこう訴えました。

「命は個人のものだけど、多くの人たちと結びついています。何十年も苦しむ親やきょうだいがいます。だから、本当に、本当に命を大切にして。何があっても命だけは守って。その上で、今を楽しく生きてください」


真剣に話を聴く生徒
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