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「勝ちたい気持ち」二重丸−延岡商

本紙掲載日:2020-07-20
9面
【2回戦・延岡商―宮崎学園】初回、マウンドで笑顔を見せる林田(後ろ)と佐保

県高校野球大会2020

 延岡商の主将・酒井は「ベンチも一つになって声を掛け合えた」。主戦の林田大輝は「一生懸命全力で投げ、全員で諦めずにプレーした。悔いはない」。敗戦の涙の後は、さわやかな笑顔で高校野球を卒業した。

 何があっても諦めなかった3年間を象徴した。主戦の林田は、昨年の春に右肘を手術。チームは公式戦で、ミスが連鎖する試合が続いた。林田は今春の復帰を目指していたが、コロナ禍により、大会は中止に。休校による自粛期間もあった。

 4月から都甲昇平監督、三松奨部長の新体制に。守備や走塁など、細部にこだわる練習に取り組み、競り勝てるチームを目指した。

 最後の夏、ミスは出る。だが、連鎖を防ぐ。毎回のようにピンチを招くが、笑顔と声掛けで連係し、次のアウトを丁寧に取る。私立校に最後まで食らい付き、勝機をうかがった。

 都甲監督は「自粛期間中も、自主練習にしっかり取り組んだ3年生を中心によく踏ん張った。二重丸」とたたえた。

 強肩と冷静なリードを見せた捕手の佐保は「ミスの後の踏ん張りを意識し、全員で勝ちにいけた。本気で勝ちたいとやってきたが、届かなかった。監督が言う文武両道も練習も本気でやらないと勝てない」。低迷期を抜け出すきっかけになりそうな夏と3年生だった。


◇練習の成果を出そうと−河野善(2安打)
「今まで練習した成果をこの試合で出そうと、真っ直ぐに張って、逆方向を意識した結果。仲が良く、最高の仲間とプレーできてとても幸せだった」


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