１００人市民会議を設置−延岡市

第６次長期総合計画−後期基本計画策定に向け

　第６次長期総合計画の後期基本計画を今年度に策定する延岡市は、市民の幅広い意見を反映するため、市民ワーキンググループ「１００人市民会議」を設置した。第１回会議がこのほど開かれ、各団体からの推薦や公募で選ばれた市民が、将来の延岡のまちづくりについて意見を交わした。

　市は２０１５年度に、まちづくりの基本的な指標で市の取り組むべき施策を体系化した最上位計画・第６次長期総合計画（計画期間・１６〜２５年度）を策定。このうち前半５年間の前期基本計画が今年度で終了するため、後期基本計画づくりに取り組む。

　会議では、読谷山市長の講話や担当者の概要説明などが行われた後、市民メンバーを交流連携、産業振興、地域づくり、人づくり、都市環境、行財政運営の６班のグループに分けて分科会。それぞれのテーマに沿って、延岡の課題や解決策などの意見を出し合った。

　このうち、産業振興班では、観光産業化に関して「農家民泊や各種体験を組み合わせたパックツアーを作る」などの意見があった。農業振興の面では、自給率アップを目指し「遊休農地を活用し、主婦や子どもも野菜づくりに取り組める仕組みをつくる」などの声も上がった。

　地域づくり班では、地域コミュニティーの構築に向け「若者をいかに地域行事に参加させるかが重要」。医療と介護の連携については、「ネットワーク構築は現場の意見を聞きながら行政と一緒になってつくっていく」といった解決策の提案も寄せられていた。

　このほか、交流連携班は、鉄道やバス等の整備や歴史・文化を学び育むまちづくり、人づくり班は学校教育や青少年の健全育成、都市環境班は廃棄物対策や道路整備など、行財政運営班は広報・広聴の充実や人事管理と組織の整備などのテーマについてそれぞれ意見交換した。

　今後は市職員のワーキンググループとの意見交換（分科会）や全体会などを行いながら、計画の原案を作成する。市民会議は今回を含め３回程度の開催を予定している。

　読谷山市長は「日々の仕事や生活を営みながら延岡の将来を考え、ふるさとの役に立ちたいという気持ちを感じた。できる限り意見を計画に反映し、行政と市民が一緒に練り上げていきたい」と話していた。