知事、１７日解除

県内飲食店への休業・時短要請

◆警戒レベル−延岡市など引き下げ

　河野知事は１６日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため県内の飲食店に出していた休業や時間短縮営業の要請を、当初計画通り、１７日解除すると発表した。また、クラスター（感染者集団）が発生した延岡市・西臼杵郡圏域と西都市・児湯郡圏域の警戒レベルも、１段階引き下げられた。

　県は新型コロナの急激な再拡大を受け、７月２６日に独自の「感染拡大緊急警報」を全県に発令。翌２７日には西都・児湯７市町村の接待を伴う飲食店に休業要請を行ったが、延岡市でもクラスターが発生し、宮崎市内も感染者が増加したため、同３０日から休業要請を県下全域に拡大した。

　併せて、居酒屋などその他の飲食店に対しても、営業時間を午前５時から午後８時、酒類提供を同７時までとするよう要請。休業要請に応じた店舗には１０万円、時短営業の店には５万円の協力金を市町村と折半で支給することとした。

　一方、クラスター発生による感染者の急増に伴い、西都・児湯と延岡・西臼杵を、最大限の警戒が必要な「感染状況が厳しい圏域」に指定。不要不急の外出自粛、イベントの中止・延期、公共施設の閉館など、厳しい措置で感染防止に取り組んだ。

　この結果、延岡・西臼杵は１日当たりの新規感染者数がピークの１１人だった８月２日から順調に減って、４日からは０〜２人で推移。１２日からは６日連続で発生がなく、県全体でも８日以降は１桁台の感染者数が続いている。


◆知事、「急拡大から落ち着きつつある」−不要不急の往来は引き続き控えるように

　知事は県内の近況を「感染者数がなかなかゼロにはならないが、クラスターによる急拡大からは落ち着きつつある」と分析。ほとんどの事例で感染経路が追えており、一定程度封じ込めができているとの判断を示した。

　それでも、「まだまだ残り火がくすぶっているという緊張感を持つことが必要だ」と強調。感染拡大緊急警報の発令期間である今月末までは、県境を越える不要不急の往来は引き続き控えるよう求めた。

　また、クラスターをはじめとする今回の感染再拡大を教訓として、会食は▽大人数▽配席が近く大声で話す▽大声でのカラオケ▽マスクなしの会話―を避けるよう注意を喚起。職場でも▽マスクをせずに近距離・対面での打ち合わせ▽体調不良での出勤▽不十分な換気―をなくすなど、密な状態にならないよう重ねて訴えた。