五ケ瀬町−ＳＮＳで新成人祝う

夏の式典中止で代替行事

◆町外へ・メッセージをライブ配信

　新型コロナウイルス感染拡大の影響で第７２回成人式が中止になった五ケ瀬町は２２日、成人式の代替行事「新成人へのメッセージ」を行った。町外在住の新成人も参加できるようにライブ配信され、新成人は大人としての意識を新たにした。今年の新成人は１９９９年４月２日〜２０００年４月１日生まれの６９人（男性３５人、女性３４人）。

　１月の成人式は積雪などで移動が困難になることもあったことから、同町は１９７０年からお盆に開催している。

　これまで２０１０年に県内で感染が広がった口蹄（こうてい）疫のため、延期になったことはあったが、今回のように中止は初めて。しかし、新成人の節目を何とか祝福できないかと同町教育委員会や成人式の実行委員会などが協議、出席者の人数や規模を縮小した代替行事の開催を決めた。

　同町役場議場で開かれた「新成人へのメッセージ」には、町内在住の会社員佐伯幸次郎さん（２０）＝桑野内＝とヘルパー橋本菜月さん（２０）＝同＝が出席。町外の新成人らも共に祝えるよう、同町のＳＮＳで生中継された。

　原田俊平町長が２人に成人証書を手渡して「雄大で人に優しいふるさと五ケ瀬で培った感性と人を思いやる心、果敢な行動力、勇気を持って夢に向かい、自分の道を切り開いてほしい」と新成人にエールを送った。

　成人者を代表して佐伯さんが「五ケ瀬町で育ち、学んだことを忘れず、大人としての自覚を持ち、しっかりとこれからの人生の道のりを歩んでいきたい」と決意を述べた。

　また、２人へのインタビュー、町外で暮らす新成人の姿や恩師のメッセージの写真紹介もあった。このうち、インタビューでは佐伯さんは「集まれないのは残念ですが、またコロナが収まったら集まってお祝いしましょう」。

　橋本さんは「成人式を一緒にできなかったことは寂しいけれど、また、五ケ瀬に帰って来て集まれたらいい」と新成人の仲間に呼び掛けた。

「新成人へのメッセージ」の様子は、五ケ瀬町のフェイスブック「ＧｏｋａｓｅＴｏｗｎＯｆｆｉｃｅ」で視聴することができる。