トトロこどもクリニック、１日開院

延岡で初、病児保育室を併設

◆県内で珍しい「お迎えサービス」も

　延岡市土々呂町の「トトロこどもクリニック」（草間龍一院長）が、１日開院した。小児科や小児外来、重症心身障害児者らを対象とした訪問診療などを行うほか、同市初の病児保育室を併設。病気の幼児、児童を迎えに行く県内でも珍しいサービスも手掛ける。草間院長は「延岡だけでなく、日向市や門川町を含めた子どもたちを守れるようなクリニックにしたい」と話している。

　診療科目は小児科、小児外科、発達外来、摂食嚥下（えんげ）外来、体重の増え方やアレルギーなどを相談できる栄養外来、胃ろう・腸ろう外来、訪問診療。主な対象は小児と重症心身障害児者だが、摂食嚥下、胃ろう・腸ろう外来は誰でも受診できる。

　子育て世帯を応援しようと、平日の外来は午前７時から午後７時４５分まで受け付ける（木曜日は午後６時３０分まで）。摂食嚥下、栄養外来は火曜日、発達外来は木曜日の午後２時〜同４時４５分となっている。土曜日は午前７時〜１０時の早朝外来のみ。日曜日と祝日は休み。

　併設された病児保育室「さんぽ」では、３カ月〜小学６年生、重症心身障害児は高校３年生まで受け入れる。書類の提出や診察などを行い、許可が得られれば利用できる。定員１０人。最長５日連続で預けられる。料金は１回利用につき延岡市民が１０００円、市外が２０００円。対応するのは、月〜金曜日の午前８時〜午後６時。土・日曜、祝日は休みとなる。

　子どもが病気になった場合、勤務中の保護者に代わって職員が迎えに行く「お迎えサービス」は、クリニック到着後に医師が診察し、結果を保護者に報告。保護者が来院するまで施設内で預かる。こちらは事前の手続きが必要。登録料３０００円で１年間、何度でも利用できる。

　施設は、延岡ととろ聴覚支援学校跡地に建設。クリニックは軽量鉄骨造り２階建て。延べ床面積は約５３０平方メートル。感染症患者のための待合室を備える。

　「さんぽ」は木造平屋建てで広さ約１３５平方メートル。個室と２人部屋を計７部屋完備し、看護師１人と保育士５人体制で運営する。回復期の子どもが遊べるプレイルームもある。薬局も併設され、駐車場には最大２０台が止められる。

　小児救急医療と重症心身障害児医療に約２０年携わってきた草間院長は「重い障害を持つ子どもの通院の負担を訪問診療で減らしたり、働く母親の一助となるようなサービスを提供し、子どもたちを守れるようなクリニックにしたい」と話している。

　問い合わせは、同クリニック（電話延岡２０・５１１５）。