小さなクマたちが生き生き−フェルトや粘土でミニチュア

甲斐末子さん（日向）初の作品展

◆１０月３１日まで金子メガネ北店

　日向市手をつなぐ育成会「スマイルホーム３６０」を通所利用する甲斐末子さん（５２）＝同市向江町＝の初の手作り作品展「ちびクマさんとミニチュアの世界」が３１日まで、同市北町の金子メガネ北店で開かれている。時間は午前９時から午後７時まで。

　展示コーナーにある横約５メートルの棚２段などに、クマの縫いぐるみを中心にドールハウス、ミニチュア家具、人形など多彩な作品が並んでいる。

　「子どもの頃から手芸や工作が好きだった」という甲斐さん。２５年ほど前、テレビ番組で見たテディベアを参考にフェルトのクマの縫いぐるみ作りに挑戦。「小さく作った方がもっとかわいいかも」とサイズダウンするとともに、いろんな表情をつけ、作品に物語性を持たせるためにジオラマ風にし、ファンタジーあふれる作品に仕上げている。

　甲斐さんは昨年から同施設を通所利用しており、１５年ほど作りためた作品を施設に紹介したところ、「ぜひ作品展を」と施設から勧められ、今回初の個展が実現した。

　ジオラマ風の作品では、体長数センチのクマたちが、サケを解体したり、絵を描いたりしている。ミニチュア家具は、引き出しが開けられたり引き戸が動いたりと精巧な構造。粘土に色を練り込んで作られているジオラマのパーツやドールハウス内の小物も、本物に見えるほどの出来栄えだ。

　すべての作品に共通する甲斐さんならではの独創的なアイデア、おしゃれなデザイン、センスあふれるレイアウトが見る人の目をくぎ付けにする。

　甲斐さんは「みんなに見せたらかわいいと言ってくれてうれしかった。作品作りは楽しい。これからはクマに何をさせるか想像を膨らませたい。サーフィンをするクマなど、日向らしさも取り入れてみたい」と創作意欲を新たにしている。