雌牛「みふく」去勢「日向５６」－優等１席

本紙掲載日：2020-11-03

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甲斐春三さんと雌牛の部優等１席の「みふく」

黒木敬二さんと去勢牛の部優等１席の「日向５６」

東臼杵郡市畜連１１月期子牛郡共進会

◆団体１位は諸塚調教賞に下田さん（美郷）

　東臼杵郡市畜連（楠田富雄代表理事）の２０２０年１１月期子牛郡共進会は２日、延岡市櫛津町の延岡家畜市場で行われ、雌牛の部で甲斐春三さん（７１）＝諸塚村七ツ山＝の「みふく」、去勢牛の部で黒木敬二さん（５１）＝日向市塩見＝の「日向５６」が優等１席に輝いた。団体成績は諸塚が３２・４点で１位、調教賞は下田市子さん（美郷町北郷）に贈られた。

　今回は雌牛の部に３１頭、去勢牛の部に１６頭が出場。立ち姿や肩幅、骨格の絞まりや育成具合、毛づやなどが厳しく審査された。

　雌牛の部の「みふく」は父は「耕富士」、母は「たいせつ７の４」、母の父は「安福久」という血統で、日齢は３２１日。甲斐さんは畜産歴３６年のベテランで、雌牛、去勢牛ともに何度もチャンピオンに輝いてきた。

　雌牛の部では昨年９月期に続く栄冠に、「コロナでいろんな物事が自粛ムードの中での優勝は励みになります」と感想を話した。「みふく」は両親の血統からか、おとなしい性格で世話もしやすかったという。一方で、食欲旺盛だったことから栄養度には気を付けており、「日々の接触と観察を欠かさなかった」と振り返る。

　コロナ禍という逆境の中で手にした王座に「これからも目標は常に高くと、意識を持って頑張ります」と意気込みを見せていた。

　去勢牛の部の「日向５６」は、父は「耕富士」、母は「ひゅうが７２８」、母の父は「美国桜」という血統で、日齢は２８０日。黒木さんは畜産歴２５年を誇り、現在親牛６０頭、子牛４７頭を養っている。

　子牛の数が多いことから、自宅で品評会を行い、１４頭の優れた牛から選抜。さらにＪＡ日向管内の共進会を経て、郡市共進会に進めた自信の一頭が「日向５６」だった。今年１月の共進会でも去勢の部で栄冠をつかむなど優勝経験は豊富だが、「チャンピオンになるのは難しいことを承知しているだけに、うれしいですね」と目を細めた。

　今後も「購買者に喜んでもらえる牛づくりと、若い人が畜産に魅力を感じてくれる経営を目指したい」と抱負を話していた。

　雌牛の部、去勢牛の部の結果は次の通り。

【雌牛の部】
［優等］１席＝甲斐春三（諸塚）▽２席＝吉高裕幸（同）▽３席＝黒木崇（美々津）▽４席＝福永雄（東郷）▽５席＝畜産振興センター（諸塚）▽６席＝黒木正志（日向）▽７席＝加藤洋子（北川）

［１等］甲斐信一（諸塚）藤島文彦（西郷）椎葉真吾（椎葉）鈴木ミサ子（日向）田中裕治（諸塚）甲斐春三（同）株式会社星光（北浦）黒木敬二（日向）椎葉実（椎葉）黒木茂幸（日向）〓尾誠（椎葉）黒木裕之（岩脇）

［２等］甲斐敏男（岩脇）株式会社星光（北浦）尾前牧場（椎葉）藤島文彦（西郷）井上文雄（北方）尾前亨昭（椎葉）織田直行（延岡）岡田聡（北方）早瀬政彦（北郷）河野重松（門川）江野村陽子（南郷）椎葉巧（椎葉）

【去勢牛の部】
［優等］１席＝黒木敬二（日向）▽２席＝佐藤良春（北方）▽３席＝浜松忠義（門川）▽４席＝長友文夫（北郷）▽５席＝高橋宗三（門川）▽６席＝菊池忠治（諸塚）

［１等］早田俊充（北川）井本隆義（同）織田直行（延岡）宇和田雅祥（北郷）田中裕治（諸塚）下田市子（北郷）横山拓也（北川）江野村政信（南郷）矢北博司（延岡）

【団体成績】
①諸塚３２・４点②日向２９・１点③門川２７・７点④北川２５・８点⑤美郷１８・８点⑥延岡１７・７点⑦北方１４・３点⑧椎葉１２・９点⑨北浦１０点

【調教賞】下田市子（美郷町北郷）