小学２年生で１級合格

日商珠算検定−延岡市の西田梨乃さん

　日本商工会議所の「第２２０回珠算能力検定」（１０月２５日実施）で、延岡市立東小学校２年の西田梨乃さんが最高位１級に合格した。延岡商工会議所管内で、低学年の児童が１級に合格したのは、２０１１年の甲斐美鈴さん（当時旭小１年）以来９年ぶり。

　「算数が得意になりたい」と、２年前に山川珠算塾（同市出口町）に通い始め、１級受験は今回が初めて。２月の３級試験で不合格だったものの、その後めきめきと実力をつけ、指導する山川美子塾長（７６）の後押しもあって〃飛び級〃に挑んだ。

　試験は乗算２０問、除算２０問、見取り算１０問で制限時間３０分。計３００点中２４０点以上で合格のところ、２７０点の高得点だった。

　同珠算塾は山川塾長の体調不良のため３月以降、合わせて６カ月ほど休業状態に。山川塾長はその間、体調を見ながら個別に電話で指導してきたが、西田さんはじめ教え子たちから「みんなと一緒に練習したい」「先生は横になっていていいから」という声を受け、１０月中旬から教室を開放して試験に備えたという。

　山川塾長は西田さんについて「指の動きが滑らかで素晴らしく、入塾当時に金の卵だと感じた」。計算の速度や精度を上げる目的で姿勢から筆記まで細かく調整するため、指導は厳しくなりがちだが「泣きだすことはあっても音は上げない子。負けん気の強さがあり、さらに上を目指せる」と評価。練習に付き添う母・美保さんも「一度始めたらできるまでやり抜く性格」と話す。

　次は同級を再受験するという西田さん。「満点を目指したい」と強い意気込みを見せている。