ＪＡ延岡いきいき農業塾が閉講

１８人に修了証書−今後の実践「楽しみたい」

　ＪＡ延岡（楠田富雄組合長）が主催する２０２０年度「いきいき農業塾」の閉講式が１５日、延岡市川原崎町の同ＪＡ本店であり、受講生１８人が修了証書を受け取った。

　今年度は市内のほか、日之影町、門川町からも受講生があった。毎月１回の座学と複数回の実習を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、座学は延期して補習という形で実施。祝子町にある同ＪＡ地域農業振興支援センターの畑で、実習を中心に季節の野菜や花の栽培・管理、病害虫の予防、畑の消毒について学んだ。

　式では、楠田組合長が二つの班の代表者に修了証書を手渡し、「卒業おめでとうございます。皆さんに真剣に取り組んでいただいたことに感謝している。今後も何らかの形で農業に携わっていただきたい」とあいさつ。また、来賓の東臼杵農業改良普及センター伊木信仁所長は祝辞で、新規就農への期待を込めた。

　受講生を代表し、岡田憲太さん（岡元町）が「塾を通して多くの知識を習得することができた。コロナの影響で講義が進まず、実習もマスクをしてという大変な一年だったが、『農業は失敗して学んでいく』という講師の言葉を胸に、これから試行錯誤を繰り返し、農業を楽しみたい」と謝辞を述べた。

　講師陣からねぎらいの言葉が贈られたほか、受講者には農作業に重宝する鎌を記念品として贈呈。また、実習で丹精込めたトマトとスナップエンドウもプレゼントされた。

　同塾は、新たな農業の担い手育成と、広く農業への関心を高めてもらうことを目的として１９９９年度からスタート。今年度までに７７２人の修了生を送り出しており、その中には新たに就農して同ＪＡが運営する産地直売所「ふるさと市場」に農作物を出荷している人も多い。

◆来年度の受講生募る−１月２０日まで受け付け

　ＪＡ延岡は、来年２月に開講する２０２１年度「第２３回いきいき農業塾」の受講生を募っている。農業に魅力を感じ、新たに挑戦する意欲のある人なら誰でも受講できる。募集期間は１月２０日まで。定員２０人になり次第締め切る。

　開講期間は２〜１２月までの１１カ月間。同ＪＡ本店や地域農業振興支援センターで約２０回の座学と実習を通して、実践的な農業の基礎を学ぶ。年間の受講料は１万８千円（税込み）。

　「新たな農業の担い手を育成する場であり、家庭菜園でも生かせる知識と技能を学べます。食と農業に興味のある人、知識はなくても生きがい、やりがいを見つけたい人はぜひ参加を」と主催者。

　問い合わせは、同ＪＡ営農総合対策課（電話延岡２３・１８９１、平日午前８時３０分〜午後５時）＝３１日〜１月３日は休み。