インターンシップ、リモートで体験

福岡圏域から８社を訪問

◆延岡市が主催−学生に好評

　延岡市主催の大学生を対象にしたリモートによるインターンシップ（職業体験）ツアーが２日から４日、市内企業８社が参加して開かれた。福岡圏域を中心とする大学生が、関心ある企業をオンラインで訪問。各社の採用担当社員らが、仕事の内容の説明や会社の魅力などをＰＲした。

　市は、地元企業と同圏域の大学生との雇用マッチングを進め、今年度は企業の採用強化ワークショップ、大学生とのオンライン交流会などを実施。インターンシップツアーは当初、大学生が企業をバスで巡る予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で初のリモート実施を試みた。

　市内企業はミツワハガネ、清本鉄工、興電舎、吉玉精鍍、ＴＡＮＩ、向陽プラントサービス、愛育福祉会、センコービジネスサポート。大学生は二十数人が参加し、それぞれの事務所とインターンシップを希望する大学生をビデオ会議システム「Ｚｏｏｍ」でつないで行った。

　このうち、延岡市天下町のセンコービジネスサポートには、本県を含む福岡、佐賀、熊本、大分県の大学生１６人がオンライン参加。採用担当社員からの社屋施設や業務の説明のほか、社員と大学生の座談会などを通じて、会社の雰囲気や魅力を紹介した。電話対応の研修は大学生に好評だった。

　大学生からは「電話対応は社会で役立つので、今後も実践したい」「会社の雰囲気や明るさ、社員の仲の良さが分かった。参加してよかった」「就職先は福岡しか考えていなかったが、オンラインで宮崎の会社を知ることができ、県外就職の選択肢も考えてみたい」などの意見が聞かれた。

　オンラインのインターンシップは初挑戦と話す同社の採用担当社員は、「離れた学生に会える点は良いが、会社を生で見ることで感じてもらえる強みが伝わりにくい点もある。今後はオンラインと対面の両方を磨き、どちらで参加した学生にも差のないような対応を目指したい」と話していた。