「ひなたＷＯＭＡＮ」（６１）あさがおの会（延岡市）・葛城由美子さん

日々笑顔で高齢者支援

　古城町を拠点に訪問介護サービス、デイサービスを展開し、介護の相談窓口となる居宅介護支援事業所も併設する特定非営利活動法人の理事長。

　「１９９９年、女性ヘルパー有志が立ち上げた住民参加型の在宅福祉サービス団体が原点です。２００２年のＮＰＯ法人認証を機に介護保険事業に参入、『笑顔と誠実』をモットーに今日に至っています」

　事務局長兼介護福祉士として多忙な日々を送っていた３年前、世話になっている前々理事長から、「後を引き継いでほしい」と声を掛けられた。

　「果たして自分にそれだけの力量があるのか、随分悩みました。でも、先輩方が苦労してつくり上げた組織。『やるしかない』と決断しました」

　延岡市尾崎町生まれ。緑ケ丘学園高（現聖心ウルスラ学園高）から北九州市の短大に進み、卒業後はふるさとで小学校の臨時講師などを務めた。介護の道に進んだのは父親の死がきっかけだった。

　「夫の転勤で１９９７年から５年間、埼玉県に移り住んだのですが、行く前年に病に倒れた父の世話を、母と妹に任せて出たことをずっと後ろめたく思っていました。高齢者に寄り添う仕事に携わることが父の供養になると考え、ヘルパーの資格を取りました」

　帰郷後は２人の子どもを育てながら介護の仕事に打ち込んだ。その姿に感化された長女は医療系の職に就く。趣味は茶道と三味線。疲れやストレスが解消されるという。

　「若いお母さん向けの子育て支援サービスも喜ばれているんですよ。今後とも高齢者が住み慣れた地域・家でいつまでも元気に暮らせるよう、お手伝いをしていきたいです」