林業大学校、宿舎が完成

町外から通学の悩み解消

◆今月から１０人が入居−美郷町西郷

　美郷町西郷のみやざき林業大学校に通う研修生の宿舎がこのほど完成し、同町西郷田代の現地で竣工（しゅんこう）祭があった。同校は２０１９年４月、県の林業や木材産業の担い手育成を目的に県林業技術センター内に開講した。今期は、県内をはじめ東京都や熊本県の２０人が２期生として入講した。

　２０人のうち８人は町営住宅や借家、２人が自宅に住んでいるが、半数は賃貸物件が不足しているため、町外から通っている状況だった。

　町は、研修生活を安全安心に生活できる環境を確保、地域との関わりを深めてもらおうと宿舎新築を計画。学校から約１キロの町有地に建設することを決めた。２０年６月に着工。森林環境譲与税を活用し、総事業費約１億１７００万円をかけて今年１月５日に完成した。

　宿舎の敷地面積は、１５３７平方メートル（駐車場８台分を含む）で建物の延べ床面積は３１１・４９平方メートル。町産および耳川流域産材を使用した木造２階建てで１Ｋ（３０・９平方メートル）の部屋１０戸が入っている。

　この日は、田中秀俊町長や施工業者らが出席し、神事を営み完成を祝った。その後、出席者は内装を見学した。

　田中町長は「エアコン、ワイファイも完備されていて私が住みたいぐらい。地域の方も完成を喜んでいる。ぜひ研修生には、町の文化を知り、地域の人たちと触れ合ってほしい」と話した。

　町によると、２１年度入構の３期生は２０人。うち１０人が同宿舎に入居するという。