１回目、延岡市は約３割が接種終了

４日正午までに１万１６６２人

　延岡市は４日午前の速報値で、市内の高齢者１万人以上が新型コロナワクチンの１回目接種を済ませたと明らかにした。対象者の約３割に上るとみられる。

　市は年長者から優先的に受け付けた高齢者の接種予約で、最年少となる７４〜６５歳からの予約を５月２７日から開始。これで、市内全ての高齢者約４万３千人が接種できる運びとなった。

　市健康増進課によると、ワクチン接種記録システム「ＶＲＳ」に接種会場が入力した情報を集計した結果、１回目の接種を済ませた高齢者は４日正午までに１万１６６２人に上った。

　単純に４万３千人に占める割合は２７％だが、まだ入力が済んでいない分もあるといい、１回目接種済みは高齢者全体の約３割と推計される。市は７月末までに希望する全ての高齢者への接種完了を目指しており、６４歳以下の市民についても接種計画を検討中で、近く公表するという。

　予約枠も順調に埋まっているが、その一方で、なかなか希望日に予約できない高齢者からは不安の声も聞かれる。予約は原則、コールセンターやインターネットなど窓口を限っているが、一部では独自に、「午前中の接種であれば直接電話で受け付けている」という医療機関もある。

　持病があるという６０代男性は、「早めに受けたかったが、結局、７月にしか予約が取れなかった。直接受け付けてくれる病院があるなら、市はもっと詳細な情報を出してもいいのではないか」と憤っていた。

　高齢者のワクチン接種のお知らせは５月２６日付の本紙広告にも掲載しており、その中では接種会場ごとの対応についても案内している。