６５歳以上ワクチン−日向市、８割が１回目予約

重い副反応の報告もなし

　４日開会した日向市議会６月定例会で十屋幸平市長は、新型コロナワクチン接種の近況について触れ、「ワクチン接種の予約状況は３日時点で、接種対象者の高齢者約１万９４００人のうち８割弱の１万５０００人が少なくとも１回は予約している状況。ワクチンの接種済み回数は、３日時点で３４２６回となっている」と説明した。

　同市では、「日向市東臼杵郡医師会」をはじめとする関係機関の協力により、５月２４日から６５歳以上の高齢者に対するワクチン接種を市内２２の医療機関と「イオンタウン日向特設会場」で開始した。

　現在まで、各医療機関から重い副反応の報告はなく、また「イオンタウン日向特設会場」も混雑することなく、スムーズに接種が進んでいるという。

　接種のキャンセルが出た場合については、高齢者が所属する団体などの協力で作成した「待機者リスト」を基に対応。流れとしては、各医療機関が市のコールセンターにキャンセルが出た旨の連絡を入れ、コールセンターから待機者へ連絡し、接種してもらうことにしている。

　今後は、介護従事者や保育園など、福祉関係者にも対象を広げながら、柔軟に対応していく。

　十屋市長は、「市民の皆さんの命と健康を守るため、全力で取り組んでいく。理解と協力をお願いします」と述べた。

　また、施設の老朽化などの課題を抱え、新診療所整備による東郷地域の医療提供体制などの確保が求められている「市立東郷診療所整備基本計画」については、「有識者や地元区長代表、公募地域住民などで構成する『市立東郷診療所整備検討委員会』で検討を進め、『整備基本計画（案）』がまとまった」と報告した。

　今年３月に策定した「市立東郷診療所基本構想」で示した今後の取り組みや新診療所の基本的な方針を踏まえ、新診療所における具体的な整備内容や部門別計画など、基本設計につなげるための基本的な内容を示すものと説明。

　十屋市長は「今後、パブリックコメントや住民説明会を実施した上で、今月中に『整備基本計画』を策定し、２０２４年度に予定している新診療所の供用開始に向けて、基本設計などに取り組んでまいりたい」とした。