ロナンさんに国際友好章−延岡市

ＡＬＴ交流活動に感謝と敬意

　延岡市は２１日、今月末で退任する外国語指導助手（ＡＬＴ）のロナン・アナ・ホールさん（２３）＝米国オレゴン州出身＝に国際友好章を贈り、任期中の国際交流活動への感謝と敬意を表した。

　贈呈式は市役所で行われ、読谷山洋司市長から国際友好章を受け取ったロナンさんは２年間の任期を振り返り、関係者はじめ市民、同期のＡＬＴらに謝意を述べた。

　ロナンさんは２０１９年８月５日に第４０代ＡＬＴに就任。市内小中学校で英語活動の補助をはじめ、英会話講座やハロウィーンパーティー、国際料理教室などを通して国際交流に励んできた。プライベートでは頻繁に登山を楽しみ、「市街地からすぐに行ける城山や愛宕山がある環境が素晴らしい。行縢山での登山客との交流もいい思い出」と笑顔を見せた。

　一方、「コロナ禍という状況でなければ、もうしばらく延岡で暮らしたかった」とも。先行きが見通せない中、「今以上に国内外の行き来が困難になる可能性を考え、日本行きを後押ししてくれた祖父母への恩返しのため帰国を決めた」と話した。

　ロナンさんは、５歳の時に見たジブリ映画「千と千尋の神隠し」をきっかけに日本に関心を持ち、ＡＬＴとして働くことを目指したという。次の目標については「子どもの成長を見るのが好きなので教師は選択肢の一つ。日本との交流に関わる活動もしていければ」と語った。

　さらに、延岡で同じ時を過ごした児童生徒や同期のＡＬＴに向けては、自身の経験を踏まえ「興味を持ったことには何でも挑戦を」「とにかく日本語に触れ、仕事以外でも積極的に交流し、元気に過ごしてほしい」とエールを送った。