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私の一冊(9)カフェさんく経営・今村敦美さん

本紙掲載日:2021-12-03
7面

「イワンの馬鹿」(レフ・トルストイ著、北御門二郎訳、八代人文社刊)

◆出会いの素晴らしさ知った思い出の本

−−本との出会いを教えてください。

約40年前、新聞のコラムで翻訳家の北御門二郎さんを知りました。兵役を拒否し、農業をしながら生計を立てていた人で、私が晴耕雨読の生活に憧れていたこともあり、生き方に興味を持ちました。
「この人に会いたい」と思い、手紙を書いたんです。何度か手紙を交わし、「おいでください」との言葉をいただいたので、熊本県球磨郡水上村にある北御門さんのご自宅に伺いました。
着いたら書斎へ招かれ、「ここの本はすべて読んでいい」と言ってくださった。本棚には、これまで訳したノートがびっしり並んでいました。「一晩泊まりなさい」とも言っていただき、泊まりました。
翌朝、「一緒に本を読みましょう。何が良いですか」と聞かれた。「イワンの馬鹿」は題名だけは知っていたので、お願いすると、「訳者が読みます」と朗読してくれたんです。

−−貴重な経験ですね。

そうですね。自分の思いを伝えて、お会いできた最初の人です。泊めていただいて焼酎を飲んで。わが家にもずいぶん泊まりに来てくださいました。
以来、人と出会うことはこんなに素晴らしいことかと思い、詩人の山尾三省さんや高木護さんらに手紙を書き、会いに行ったり、来ていただいたりした人が全国に50人ほどいます。最初に北御門さんに出会えたことがとても良かったです。

−−この本は多くの人が訳していますが、北御門訳に特別な意味があるのでしょうか。

実際に北御門さんから朗読してもらったので、思い出深い本ではあります。
トルストイの創作民話で、子どもから大人まで読むことができるよう、優しい言葉で書かれています。
私の解釈では、経済優先の社会を批判するというか、必要なお金以上は求めないことが大事だということが書いてあります。
「トルストイがすべてを教えてくれた」と北御門さんがおっしゃっていましたが、私自身は、トルストイを介して北御門さんの生き方に共感したのだと思います。
とはいえ、トルストイは世界の文豪ですので、北御門訳でなくても素晴らしいですよ。「アンナ・カレーニナ」は、北御門訳ではありませんでしたが強烈に良かったです。

−−他に誰の本を読んでいますか。

足立育朗さんの「波動の法則」(ナチュラルスピリット刊)には、生き方も書いてあり、この本で読書会を数回開きました。
最近は「新しい文明アナスタシアロシアの響きわたる杉シリーズ」(直日刊、ウラジーミル・メグレ著、にしやまやすよ訳)を読んでいます。

−−本を選ぶ基準はありますか。

主に新聞で探しますが、書評ではありません。コラムなどを読んでいると、良い言葉に出会う。その言葉を発した人が読んでいたり、紹介したりする本。まず人に興味を持ち、その人が薦める本へとつながります。もちろん自分の波長に合う本、合わない本はあります。
読書は本と自分との対話です。退屈したり対話できなくなったりしたら本を閉じます。「これだ!」という本に出会うと自分が変わることがありますね。

(日向市富高、69歳)

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