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「ひなたWOMAN」(85)主婦(日向市)・黒木絵里さん

本紙掲載日:2021-12-07
3面

手づかみフード商品化

 10月にあった女性起業家ビジネスプランコンテストで、「手づかみベビーフードの商品化」をプレゼンし、宮崎銀行賞に輝いた。

 「手先の発達に手づかみ食べがいいと聞き、息子が生後9カ月のときに試してみたら、すごい勢いで口に持っていったんですよ。ほかにも学びの要素が満載。未開拓の分野なら自分で作ってみたいと思いました」

 ところが、当時住んでいた東京では何をどうしたらいいか分からなかった。転機は、夫の出身地の日向市に家族で移住した2年前。サツマイモ農家と知り合い、ここでなら開発ができると確信した。

 「手づかみ食べが始まる頃は食事が3回に増え、ハイハイ、つかまり立ちとお母さんは片時も目が離せません。手軽なベビーフードがあったらどんなに楽か。手間が省ける分、一緒に笑い合うなどに充ててもらえばうれしいですね」

 商品名は「otetevege」。無農薬で育てたサツマイモやカボチャなどを無添加のだしで薄く味付けし、常温で長期保存が可能なレトルトパックにして売り出す計画。

 長野県出身。商品開発の傍ら、週に1回のペースで知人から借りた畑に行き、ニンジンなどを育てる。

 「4歳になった息子との土いじりが最高のひととき。夫の全面協力もありがたいです」

 野菜単体に加工品も加え、来年の秋、冬までには商品化の予定。将来的にはお子さまランチが一つできるような構成も考える。離乳食教室などを通じて、手づかみ食べの良さも広めていきたいという。

 「背中を押してくれた市の産業支援施設『ひむか―Biz』や、お世話になっている農家さんのためにもいい物を作り、地元の盛り上げに少しでも役に立ちたい」

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