販売実習−桜マーケット盛況

延商スマイルでおもてなし

　仕入れから販売までを生徒が行う県立延岡商業高校（大迫良三校長、４２９人）の販売実習「桜マーケット」が５日、延岡市桜ケ丘の同校であった。「咲かせ延商スマイル」をテーマに、次々に訪れる来場者に生徒は笑顔で接客していた。

　今年で５回目を迎える同マーケット。午前１０時のオープンには多くの来場者があり、メイン会場の体育館には長い行列ができ、１時間足らずで売り切れも続出した。

　状況は落ち着いているとはいえ、昨年と同じくコロナ禍が継続中での開催。クリーン係が小まめに手すりなどを消毒、受付係が来場者の名前を記録、検温するなど感染症対策を徹底した。また、昨年の反省から店舗同士の距離を広く取るなど工夫した。

　会場では、ＯＢ、ＯＧを含む県内企業の協力で、学級ごとに飲食物、農作物、雑貨など約２０店舗を出店した。授業で取り組む「チャレンジショップ和（なごみ）」や、オンラインショップ「桜咲（さくさく）モール」で取り扱う商品も並び、来場者が次々と購入。生徒は商品の説明や会計、袋詰め作業に真剣な表情で当たり、気持ちのいいあいさつで客を送り出した。

　中庭や武道場には子ども向けコーナーも設置。ヨーヨー釣りや絵本の読み聞かせに笑顔が広がった。中学生対象の体験授業では、商品宣伝などに活用される動画の制作方法を教え、商業教育の魅力を伝えた。

　実行委員の矢野陽さん（経営情報科２年）は「準備は大変だったが思っていた以上に人が来てくれた」と笑顔。受け付けを担当した赤木友紀さん、松田さくらさん（ともに商業科３年）は「こんなに来てくれるとは思っていなくてうれしい。忙しいがやりがいを感じている」と声を弾ませ、「来年も来たいと思ってもらえる、満足して帰ってもらえるよう頑張りたい」と話した。