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ココカラSDGs−第9回「2022年×SDGs」

本紙掲載日:2021-12-23
6面

達成目指し残り8年、何をすべきか

◆私たちは無力ではありません―難波さん

 今注目のSDGs(エスディージーズ)をテーマに、地域や地球の未来を共に考えるFMのべおかの番組「ココカラSDGs」の第8回「2022年×SDGs」が、16日に放送された。内容を一部抜粋し紹介する。

 アドバイザーはSDGsコミュニケーターの難波裕扶子さん=シンク・オブ・アザーズ代表、日向市亀崎西=、ナビゲーターは松田祐子さん=FMのべおかパーソナリティー=。

−−今回のテーマは「2022年×SDGs」です。

〈難波〉SDGsは2030年までの達成を目指していますが、22年で残り8年となります。今回は4月から始まったこの番組を振り返りながら、来る2022年に私たちは何をすべきなのか考えていきたいと思います。

−−SDGsという言葉が、最近かなり浸透してきたように感じます。今年は難波さん、大活躍でしたね。

〈難波〉5月に独立し起業しましたが、さまざまな自治体、企業、学校から「SDGsについて知りたい」と声を掛けていただきました。私自身がSDGsを知ったのは2016年12月です。そこから啓発に取り組んでいますが、この一年間が一番熱が高まっているように感じています。

−−学校の取り組みとして、この番組では5月、延岡市立恒富中学校の皆さんをお招きしました。

〈難波〉私は幅広い世代の人たちにSDGsについて伝えていますが、一番響くのが若い世代です。子どもたちって人として大切なことの優先度が高い。だから変革の主体は子どもなのです。彼らは「Z世代」と呼ばれ、教科書でSDGsを学んでいます。「大事なのはお金ではなく社会。誰かの役に立つことが自分の豊かさだ」という価値観を、はっきり持っている世代であると言われています。そのことに私たち大人は期待してしまいますが、私はそれでいいのかなという懸念を持っています。「この子たちに全部背負わせていいのだろうか」と、子どもたちと接するたびに思います。彼らは私たち大人の姿を見ています。期待するだけではなく、幻滅させないように大人も一緒にやっていかなくてはいけない。大人も一緒に考えていくことが大切です。

−−今月27日に延岡市役所で開かれる「のべおか未来ワークショップ」にも携わっています。

〈難波〉SDGsや地域課題を解決していくために、未来の市長となる可能性のある子どもたちが、現在の市長に提言します。延岡市のすべての市立中学校の生徒会代表が集まって考えます。本番に向けて今、オンラインで事前学習に取り組んでいるところです。

−−難波さんは女性起業家でもあります。10月には第4回女性起業家ビジネスプランコンテスト「W―ingMIYAZAKI」に出場され、ソラシドエア賞を受賞されました。

〈難波〉「48歳のバタフライ・エフェクト〜未来の子どもたちに誇れる10年へのチャレンジ」をテーマに、起業プランを発表しました。私が起業した理由は、サステナビリティ(持続可能性)の実現に向けた経営を行う会社が増えること。まちづくりや人づくりに一緒に取り組んでいけたらと思ったからです。
ビジネスプランは実行することが大事です。これからはもっと活動しなければと思っています。皆さんのおかげでいろいろなことに気付くことができました。活動していく中で自分の中で棚卸しもでき、良い未来を渡したいという思いが強くなったように感じます。

−−この番組を通じ、どのようなことを感じましたか。

〈難波〉SDGs推進本部は毎年12月、翌年に取り組むアクションプランと重点事項を発表しています。今年のテーマは「コロナ禍からの『よりよい復興』と新たな時代への社会変革」でした。重点事項の一つに「よりよい復興に向けたビジネスとイノベーションを通じた成長戦略」があります。
第1回と第5回にゲスト出演してくださった旭化成の取り組みはまさにイノベーションです。また、この番組を通じて、延岡市で先月開催された「アウト・オブ・キッザニア・イン・のべおか」にも出展し、国連児童基金(ユニセフ)とつながったそうです。SDGsのすごいところは越境できることです。異なった立場の人とのつながりを生み出す接着剤のようなものなのです。
前々回の第7回のテーマは「スポーツとアート」でした。1996年のアトランタオリンピック柔道男子65キロ級で銀メダルを獲得した旭化成の中村行成さんがゲスト出演し、たくさん語ってくださいました。感動して涙が出そうになりました。選手、指導者としての生き方のベースが人とのつながりだったこと、それを積み上げていく優しさや文化やアートなど、いろいろなもので心を育てていくことがものすごく大事だと感じました。
前回の第8回のテーマは「ジェンダー」でした。ナーバスな問題ですが、全員に関わることです。見て見ぬふりはできません。私は今まで周りの目を気にして、いろいろなことに対して意見することはできませんでした。しかし、SDGsを知り「声を上げていいんだ」「おかしいことをおかしいと言ってもいい社会になろうとしているんだ」ということに気付き、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に自分の意見を書き込んだことがあります。
昔はジェンダーについて話せない雰囲気がありましたが、現在は変わりつつあります。例えば、生理用品の貧困も話せるようになりました。常識は変えることができる、変えていいのです。そうすることでみんなが心の声を出すことができて、話し合いながら納得できる答えを見つけることができます。すべてのことがマジョリティー(多数派)で決められる社会ではなく、マイノリティー(少数派)やいろいろな人がいることを知ることが大事です。

−−コロナ禍でいろいろな状況が浮き彫りになりました。

〈難波〉コロナ禍でよく耳にするようになったのは「見えなかったことが見えるようになったこと」と「立ち止まることができたこと」です。また、弱い立場の人がより弱くなったことも明るみに出ました。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツは、新型コロナの変異株が出現する前に「一番手当てしなければいけない人は発展途上国の人。そうしなければ、すぐに変異株が先進国にやってくる」と話していました。その通りになりました。
また、インドではコロナ禍で移動が減り空気がきれいになり、ヒマラヤ山脈が見えるようになったとテレビで取り上げられていました。それを見て、その環境を保ちたいと思った人も多いと思います。しかし、移動することで利益も生まれます。何かを得ると何かが犠牲になってしまいます。
SDGsの理念は、誰一人、取り残さないことです。つまり「or(どちらか)」ではなく「and(どちらも)」が必要になるのです。そのために、今ないものを作ったり、持っているものに磨きを掛けて、誰かと手を組んでイノベーションを起こしたりすることが大事になります。
こうすべきではないと思っていても、見えないところで巻き込んでいるのです。まずは見えない誰かや見えない何かのことを知ることがスタートです。私たち消費者ができることとして、知る機会を持つことが始まりだと思います。
私はMRT宮崎放送のSDGsアドバイザーをさせていただいています。MRT宮崎放送がSDGs宣言をした7月、女性アナウンサーと一緒に「にじいろのたね」というSDGsのイメージソングの作曲を手伝わせていただきました。ぜひ多くの方に聞いてほしいです。
私たちは無力ではありません。微力がたくさん積み重なると、とても大きな力になります。そして「にじいろのたね」のように、みんなで種をまいて美しい花を咲かせてほしいです。SDGsは「learningbydoing(ラーニング・バイ・ドゥーイング)」です。私もまだまだ勉強不足ですが、やりながら学ぶ。正解なんてありません。来年もリスナーの皆さんと共に勉強していけたらと思います。

□再放送□23日午後8時、26日午前11時からの2回

■第10回の内容■
〈テーマ〉未来づくり×SDGs
〈ゲスト〉地域デザインプロデューサー・甲斐慶太朗さん(延岡市)、このはな不動産代表・塩谷愛藍さん(同)
〈放送日〉来年1月20日午後1時から
〈再放送〉来年1月27日午後8時から、同30日午前11時からの2回


【SDGs(エスディージーズ)】
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。「貧困をなくそう」「気候変動に具体的な対策を」など17の目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成され、2015年9月の国連サミットで加盟193カ国が合意して採択された。発展途上国だけでなく先進国を含めて取り組むもので、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓い、30年までの達成を目指す。四角形のカラフルな17のアイコンが知られている。

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