本紙掲載日:2023-01-04
(2面)

総合戦略の施策を研究−課題型学習

日向高生、集大成の発表会

 日向市が策定した市総合戦略の施策を調査、研究している県立日向高校(吉玉拓校長)フロンティア科2年生25人による課題型学習の発表会がこのほど、市中央公民館であった。「日向市の魅力を向上させるには」をテーマにした約2年間にわたる研究の集大成を披露した。

 市は総合戦略に掲げる施策の推進、人材育成などを目的に、同校と2016年8月に包括連携協定を締結。以来、課題型学習に対する支援を続けている。生徒はグループごとに、総合戦略の施策を参考に課題を選定し、1年生の時から研究を進めてきた。

 この日は3〜6人の5グループが、短歌や道の駅、デートDVなどをテーマに研究の成果を発表。高校生ならではの視点、着眼点で取り組んだ課題を披露し、具体的な解決策などを提言した。審査員は十屋幸平市長や黒木高広市議会議長、今村卓也市教育長らが務めた。

 最優秀賞に輝いたグループは、婚姻関係のない交際相手からの暴力「デートDV」をテーマに発表。交際前にデートDVを知ることで未然に被害を防ぐことができるのではと仮説を立て、認知度調査を実施したと説明。中学3年生を対象としたアンケート結果から「相談件数が少ないのは、被害が少ないからではなく、認知度が低いからと考えた」と指摘した。

 また、市のDV講座、男女共同参画の講座に参加して見つけた課題として、「講座に中高生が参加していない」「講座開催の時間帯が遅い」「市が市民向けのデートDVに特化した活動を行っていない」などを挙げた。

 その上で、宮崎市と都城市に聞き取り調査を行ったとし、デートDVの講座を行うことで認知度は上がる、継続して行うことが必要と強調した。

 最後に、長期的な活動のために、被害予防の動画を同校ホームページに掲載することを提案。市には、中高生向けのデートDVに特化した活動を行ってほしいと提言した。

 講評で十屋市長は「ユニークなアイデア、市への要望など、いずれも素晴らしい発表だった」と生徒の活動をたたえた。デートDV班長の松本静流さん(17)は「被害を未然に防ぐことで、デートDVで傷付く人が減り、笑顔と活気あふれる日向市になってほしい」と話した。

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