１６日初競り−みやざき完熟きんかん「たまたま」

延岡青果市場−ＪＡ高千穂などから約４２０キロ

◆ご祝儀の４万円−エクセレント３キロ化粧箱

　県のブランド果実「みやざき完熟きんかん『たまたま』」の販売が１６日、一斉に解禁された。延岡市牧町の延岡綜合地方卸売市場でも初競りが行われ、ＪＡ高千穂地区から持ち込まれた最上級品「たまたまエクセレント」の３キロ化粧箱入りに４万円の最高値が付くなど、ご祝儀相場で取引された。

　たまたまは樹上で２１０日以上完熟させたキンカンで、甘く、生で皮ごと丸かじりできる特徴がある。直径２・８センチ以上、糖度１６度以上で、「たまたまエクセレント」は直径３・２センチ以上、糖度１８度以上の選び抜かれたキンカン。

　１６日は同市場の他、宮崎市中央卸売市場、東京青果の３会場で生産者や関係者によるＰＲ活動が行われた。

　延岡綜合地方卸売市場には、ＪＡ高千穂地区、ＪＡ日向、ＪＡ尾鈴、ＪＡ大束から合わせて約４２０キロが持ち込まれた。エクセレント５２キロなど、最も多くを持ち込んだＪＡ高千穂地区果樹振興会きんかん部会の一水秀樹部会長は、「台風１４号でビニールが破れたり、パイプが曲がったりと大変な一年だったが、実には影響がなく、前年並みとなった。しっかり選果、出荷しているので、ぜひ販売までよろしくお願いします」とあいさつした。

　買い受け人は用意された試食用のたまたまを口に運び、「おいしい」などと発しながら、今年の出来を確認。競り人の威勢のいい掛け声に、買い受け人の手が次々と挙がり、テンポ良く競りが進んだ。

　関係者によると、昨年、一昨年に比べると色付きが遅いため１６日の出荷量は少なかったものの今年は例年並み。県内で２３０戸が生産し、約１１４５トンを出荷する計画という。たまの太り、味も良く、同市場によると、出荷量のピークは１月下旬〜２月中旬ごろで、３月中旬ごろまで出回る見込み。