本紙掲載日:2023-01-19
(1面)

紙おむつサブスク延岡市が実証試験

協定書を手にする読谷山市長とベビー・ジョブの福森営業部長ら

子育て支援サービス業と協定

◆保育所2カ所で2カ月間−持参不要

 延岡市は18日、定額で紙おむつが使い放題になるサービスの実証実験を、公立保育所2カ所で2カ月間無料実施することなどを盛り込んだ連携協定を、子育て支援サービス業のBABYJOB(ベビー・ジョブ、本社・大阪市、上野公嗣社長)と結んだ。

 同社は毎月定額で使い放題となるサブスクリプション(通称サブスク)の手法で、衛生用品大手のユニ・チャームと提携して保育施設に直接、おむつやお尻ふきを届ける「手ぶら登園」のサービスを展開。現在は全国39市町の約3千施設が同サービスを利用し、延岡市内も民間4園が導入しているという。

 保育所・園の保護者は毎日、自分の子どもが使うおむつに名前を書いて持参し、保育士も園児ごとにおむつを管理しているのが通例。同社によると、手ぶら登園は保護者との直接契約で、保育所や自治体の費用はかからないため、双方の負担軽減につながるという。

 定額利用する場合の月額は紙おむつの種類によって、2980円と2280円(いずれも税別)のいずれかを選択。実証実験は市内の恒富保育所と東保育所で2月から実施し、市は保護者から定額利用の希望があれば本格導入を検討することにしている。

◇パパ育休啓発や保育園探し支援でも連携

 協定ではこのほか、昨年10月に施行された産後パパ育休(出生時育児休業)制度の啓発や、保育園探しの支援について、連携して取り組むことを確認。育休啓発はベビー・ジョブ作成の冊子「夫婦で育休・保活応援BOOK」を、婚姻届を受理した際に配布するという。

 また、保育園探しについては、同社が運営するインターネットのサイト「えんさがそっ♪」に市内の保育施設を掲載。同サイトはスマートフォンからも地図上で簡単に保育所や保育園を検索して、情報閲覧だけでなく、見学申し込みなどの問い合わせもウェブ上でできる。

 延岡市では独自の「移住・子育て住まい支援事業」や「移住子育て家賃補助制度」などの情報も併せて掲載。子育てしやすいまちをPRすることで、移住者獲得との相乗効果も期待できるとしている。

 市役所での協定締結調印式に臨んだベビー・ジョブ執行役員の福森章太郎営業部長は、「延岡市の子育てに関わる人がいきいきと活躍できる場をつくり、われわれのサービスや知見をどんどん提供させていただきたい」とあいさつ。

 会見で紙おむつに名前を書き込む作業の大変さを体験した読谷山洋司市長は、「保護者の皆さまだけでなく、保育の第一線で働く人たちの負担軽減や働き方改革にもつなげることができる」と期待を込めた。

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