本紙掲載日:2023-01-24
(2面)

新土保協が総合防災訓練−旭化成新港基地

船上火災を想定した訓練では各関係機関が船体目掛けて一斉に放水

 延岡新港の周辺事業者らで組織する新港・土々呂地区保安防災連絡協議会(新土保協・橋口純会長)の総合防災訓練がこのほど、延岡市新浜町の旭化成新港基地であった。

 訓練には新土保協、延岡市消防本部、日向海上保安署、延岡警察署などから108人が参加。県・日向灘沖で地震が発生し、約100リットルの重油が海上に流れ出したという想定で、オイルキャッチャーを使った海上流出油の拡散防止訓練、重油を一時的にためておくバッファタンクからの出火を想定した陸上火災の消火訓練など、主に三つのフェーズに分かれた実践的な訓練が行われた。

 このうち、海上火災の消火訓練では、重油を輸送するタンカー「いこま」の機関室から出火した船上火災を想定。各消防車両が海沿いにずらりと並び、船体目掛けて一斉に水を噴射した。

 日向海上保安署の巡視船「ほこかぜ」は海上から放水。その後、海に転落した船員を救助し、第十管区海上保安部鹿児島航空基地のヘリに要救助者を引き渡した。

 新土保協の橋口会長は「(総合防災訓練は)台風、コロナの影響で中止が続き、4年ぶりの開催。各機関が連携を確認でき、有意義な訓練になったと思う。自然災害に備えるのは、事業者の務め。組織としての動きをいま一度振り返り、普段から意識して防災に努めてほしい」と呼び掛けた。

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