本紙掲載日:2023-01-26
(1面)

将来の起業のために空き家活用など提案

エンクロスで行われた延岡商業高3年生によるビジネスプラン発表会
発表会では同校の生徒のほか、市やまちづくりのべおかの関係者らも聞き入った

延岡商の流通経済科3年生

◆ビジネスプラン発表会−日本公庫など助言

 県立延岡商業高校(堀切康博校長、385人)流通経済科3年生によるビジネスプランの発表会が23日、延岡市駅前複合施設エンクロスであった。11人が班別で練ってきた、同市の魅力発信や地域活性化につながる五つのプランを発表した。

 同校は、地域を活性化させるためのアイデアや実社会で求められる「自ら考え、行動する力」を養うため、日本政策金融公庫主催の「高校生ビジネスプラングランプリ」に毎年参加している。

 一昨年5月には、生徒が将来に向けた起業を効果的、継続的に支援しようと、同校と同庫延岡支店、市、まちづくり延岡が「起業支援に関する連携協定」を締結。ビジネスプラン作成の支援を行ってきた。発表会はその一環。専門家からの講評が起業家マインドの醸成につながればと、昨年度から実施している。

 今回は、授業でも助言を行った同庫熊本創業支援センターの金子尚弘さんと、延岡市商店会連合会の友井康弘会長、延岡商工会議所中小企業相談所の山本千浪さんの3人が、講評者を務めた。

 生徒は2年時に実際に見て回った山下新天街内の空き家を活用する案を中心にプランを作成した。このうち保育資格を持つ人、保育士を引退した人、地域の高齢者が運営する「OGB保育」を提案した班は、保育園が休みの時や入園までの準備期間を支える一時保育、小中学生の学習をサポートする児童館の機能を挙げ、「育児負担を減らすことで地元に残って子育てしたい人が増える。地域のつながりが強くなれば、活気が出る」と強調した。

 講評者からは、「現実的」「高齢者にも社会とのつながりができていい」「商店街に地域交流の場をつくるというのがいい」と好評だった。

 この他、自由に使える貸し作業スペース▽地元食材を使ったヘルシーな食事を提供するカフェ―などが提案された。作業スペースを提案した甲斐樹里さん(18)は「延岡にどのように人を集めるか、宣伝の面で苦労した。専門の方の助言による気付きを改善し、いつか延岡で開業したいという気持ちが強くなった」と話した。

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