本紙掲載日:2023-01-27
(1面)

2023年新春インタビュー(10)−河野俊嗣知事

成長軌道に戻して再生へ

◆安心と希望あふれる宮崎を実現

−−新型コロナ感染に関する不適切な行動と情報提供の問題に対し、改めて受け止めを。

年末年始の私の一連の行動に関する判断および対応の誤りにより、県民の皆さまには大変なご迷惑、ご心配をお掛けしました。一日も早く県民の皆さまからの信頼を回復できるよう、全力を挙げて責任ある県政運営にまい進してまいります。

−−昨年はどんな一年でしたか。

コロナとの闘いをベースにしながらも取り組むべき課題に果敢に挑戦し、高速道路整備や全国和牛能力共進会史上初の4大会連続内閣総理大臣賞受賞、G7農業大臣会合の開催決定などの実績を挙げることができました。一方で台風14号災害はじめ、高病原性鳥インフルエンザも発生。「常在危機」の意識を徹底し、県民の生命・財産を守るため、先頭に立ち全力で対応する決意を新たにしました。

−−知事選をどう分析しますか。

全国的に注目度が高く、投票率が前回比で約23ポイント上昇しました。知名度や発信力の高い候補者がSNSを駆使して情報発信したことなどが高い投票率につながったと思います。コロナ禍や原油高・物価高に伴う閉塞(へいそく)感がある中、東国原候補の演説が聴衆の心をつかみ、抜群の発信力と突破力への期待が投票結果に表れたと考えます。結果を真摯(しんし)に受け止め、政治家として精進します。

−−「発信力」を求める声も聞かれましたが。

知事が強力に発信するアプローチもありますが、さまざまな関係者と連携した発信のあり方もあります。私なりの持ち味を生かし、県の魅力発信や観光振興に努めるとともに、発信のあり方も工夫していきます。

−−県の発展にどう取り組みますか。

侍ジャパン合宿やG7農業大臣会合、県人会世界大会などのイベントを契機に本県の魅力を広げ、新たな交流の創出や活力につなげることが重要です。スポーツ分野は合宿・キャンプや大規模大会の誘致、食や農林水産業分野は積極的なPRと販路拡大、観光・交流分野は5S(食、スポーツ、自然、森林、神話)をテーマとした誘客の強化などに取り組んでいきます。

−−低迷する県内経済活性化への取り組みは。

宮崎再生基金(30億円)や国の臨時交付金などを最大限活用し、県民生活や経済活動を下支えする緊急的対策を中心に実施してきました。今後も宮崎再生に向け、経済活性化に取り組みます。侍ジャパン合宿やG7農業大臣会合などのイベント開催で、人流の回復・拡大が期待されます。積極的・効果的な情報発信で農林水産物の販路拡大や観光振興などにつなげます。
コロナ禍・物価高で大きな影響を受けた生活困窮や孤立など困難を抱える方についても、自立へと支援していくことが重要です。現在、子どもの貧困やひとり親家庭などの実態を調査しており、効果的な対策を検討していきます。

−−4期目の抱負を。

県民の暮らしと経済を守り抜く強い意志と覚悟のもと、再び成長軌道に戻し、「宮崎再生」を果たします。本県が持続的に発展するための土台づくりと活力ある未来づくり、宮崎の魅力や価値の発信を通じ、誰もが安心して暮らし、楽しさや幸せを実感できる「安心と希望あふれる宮崎」を実現します。負託の重みを真摯に受け止め、全力で職責を果たします。

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