本紙掲載日:2023-01-30
(1面)

支援多様化−垣根越え協定

中小企業・小規模事業者支援の協定書を手にする(左から)日本公庫の秦支店長、延岡信金の黒木理事長、延岡商議所の吉玉会頭、三北商工会の佐藤会長、飲食業組合の眦鳥拮長(延岡市コワーキングスペース)

延岡市内の5機関−中小企業・小規模事業者に対応

◆迅速、丁寧な課題解決へ

 コロナ禍や物価高騰などの厳しい経営環境に直面する延岡市内の中小企業・小規模事業者を支援しようと、金融、商工、飲食の5機関が27日、連携協定を締結した。

 協定を結んだのは─日本政策金融公庫延岡支店(秦治支店長)▽延岡信用金庫(黒木哲也理事長)▽延岡商工会議所(吉玉典生会頭)▽延岡市三北商工会(佐藤民男会長)▽県飲食業生活衛生同業組合延岡支部(眦捗店支部長)─の5者。

 延岡駅西口街区ビル内の市コワーキングスペースで行われた締結式で、各代表が協定書を交わした。

 新型コロナウイルスの国内感染が拡大した2020年以降、社会生活のスタイルが大きく変化したことで、関連する業種ごとの融資や資金繰りが中心だった各機関の事業者支援も多様化。経営改善、経費削減、販路拡大、事業承継・譲渡など、いずれの機関も単独では対応が困難な状況が続いているという。

 一方、日本公庫の秦支店長は、事業者が地域のため業種や規模の垣根を越えて活発に交流している宮崎の風土に着目。5機関それぞれの強みとネットワークを持ち寄り、「事業者の方にわれわれも力を合わせて支援していくという姿勢を見せたい」と声を掛け合い、スクラムを組んだ。

 締結式では、互いにより有機的に連携しながら、各事業者に寄り添った迅速、丁寧な課題解決へとつなげていくことを確認。秦支店長は「これまで各機関同士でいろいろな連携があったが、それを形にしたかった」と協定の意義を語った。

 延岡商議所の吉玉会頭は「金融は事業活動の動脈。こうした存在があることを大いにPRし、駆け込み寺のように相談に来ていただければ」。三北商工会の佐藤会長も「他機関と調整しながら、各事業者の方に少しでも長く商売をしていただけるよう頑張りたい」と意気込みを語った。

 飲食業組合の眦鳥拮長は「私たちは夜の街がなくなるのではないかと心配している。この協定は延岡のため、自分たちのために頑張れる協定だと思う」。延岡信金の黒木理事長も「協定によって、より充実した連携支援に取り組める。これを積極的な活動につなげていきたい」と力を込めた。

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