本紙掲載日:2023-02-02
(6面)

地域課題の解決策考える

カードゲーム通しアイデア提案−延岡市

 延岡市主催の「若者が描く魅力あるまちづくりミーティング」が1月28日、同市役所で開かれ、参加者はカードゲームを通して地域課題の解決策を考え合った。

 九州におけるSDGs(国連が掲げる持続可能な開発目標)啓発の草分け的存在で、県内を拠点に活躍している難波裕扶子さん(シンク・オブ・アザーズ社長)を講師に招いて進行。高校1年生から34歳の社会人まで18人が参加して4班に分かれ、各テーブルでは補佐役を務める同年代の市職員も一緒に活動した。

 難波さんからSDGsについて学んだ後、SDGsアクション・カードゲームに挑戦。「温泉」「スポーツ」「ドローン」「お笑い」などさまざまなリソースカードの中から3枚ずつの手札が配られ、トレードオフカードに書かれた課題に応じて互いの手札を組み合わせながら、解決策を導き出した。

 この後、それぞれ自由に考えて、「海」「キャンプ」「大学」「アート」「廃校」などのリソースカードを作成。難波さんが市役所からのトレードオフカードとして示した、「若者対象のまちづくりミーティングを企画したが参加者がなかなか集まらず、担当者は自信を失いかけた」という課題の解決を目指した。

 参加した高校生は「延岡オリジナルのアニメを作り、市長を主役にしてはどうか」。大学生からは「延岡のマッチングアプリを開発し、市民によって関心がありそうな催しを自動で通知する」などのアイデアが出された。

 また、3人の幼い子どもを育てているという女性の参加者は、「土日はなかなか子どもを預けられず、予約や費用も必要。ミーティングに来ないから意見がないというわけではないと思う」と指摘。「目的がいろんな意見を吸い上げることであるなら、来場しなくても気軽に意見が出せるよう、間口を広げた仕組みが必要ではないか」と提案した。

 参加者のやり取りを見守っていた読谷山洋司市長は、「皆さんのアイデアを積み重ねれば、延岡がもっと良くなるという力をもらった」と称賛。学校で毎週取り組んでいるSDGsに関する学習に招いた難波さんの話で関心を深めて参加したという岩室優さん(延岡星雲高校3年)は、「カードがヒントになっているので意見が出やすく、いろんな考えに触れることができた。延岡が好きなので役に立てれば」と話した。

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