本紙掲載日:2023-02-03
(3面)

住宅火災発見し初期消火

感謝状を受けた安保さん(中央左)=日向市消防本部

日向市消防本部・2人に感謝状

 日向市消防本部はこのほど、建物火災の現場で初期消火活動を行い被害を最小限に食い止めたとして新富町教育委員会指導主事の安保(あんぼ)隆昭さん(42)=新富町=と、当時ドラッグコスモス日知屋店店長だった徳永将一(まさかず)さん(38)=鹿児島県鹿児島市=に感謝状を贈った。

 昨年12月27日午後8時29分ごろ、日向市新生町で住宅から出火。安保さんが近くを車で通りかかった際、同乗していた妻あゆみさん(41)が火災に気づき現場へ向かった。一方、徳永さんも来客者から火災の連絡を受け、現場に駆け付けた。

 安保さんは近くの男性と、家に人がいるかどうかを確認しようと室内に入ろうとしたが、煙が充満しており、身の危険を感じて断念。徳永さんは従業員に店から消火器を持ってくるよう手配した。

 火の手は台所から上がっていたため、外から消火活動。一時は火の手が収まったが、2、3度と再燃。その間、「誰かいますか」と大声で呼び掛けながら消火活動に当たった。

 活動中、あゆみさんが室内のテレビがついていることに気付き、家人が家に居たことを確信。案保さんらが火の手の上がっていない部屋のガラスを割り、室内へ入ろうとした際、家に居た70代男性を見つけた。その後、駆け付けた消防隊に引き継ぎ、男性は無事救助された。

 消防本部で行われた感謝状贈呈式には、安保さんが出席。松木嚴生消防長が感謝状と記念品を手渡し、「火災を発見してもなかなか動けるものではない。防災士の知識があったからこそ。救助、消火活動協力に感謝する」とお礼を述べた。

 防災士の資格を持つ安保さんは「教員として20年以上毎年、学校で避難訓練があるため、自然と消火器も使えた。とはいえ、徳永さんや近くの男性、妻が居なければ何もできなかったと思う」と振り返り、「当時車には娘2人もおり、心配していたと思う。感謝状を頂きほっとするとともに誇らしく思う」と話した。

 なお、徳永さんは現在、鹿児島県内のドラッグコスモス若葉店に転勤しており、感謝状と記念品は同日知屋店に届けるという。

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