本紙掲載日:2023-02-07
(7面)

世界認めるクレイアート

パリで開かれたアートフェアに出品した(左から)「虹のバラ」「桜」「ウイルス」と井上恵子さん。井上さんの右後方は県美展入選作「舞」
井上さんが制作した、さまざまな球

海外にも紹介された井上さん(松山町)の作品展示-17日まで虎彦サロン

 延岡市松山町在住のクレイ(粘土)アーティスト井上恵子さん(63)の作品展が、同市幸町の風の菓子虎彦(上田耕市社長)内、虎彦サロンで開かれている。2021年に仏パリのカルーゼル・デュ・ルーブルで開かれたアートフェア「サロン・アート・ショッピング・パリ」で展示された3作品の披露を兼ねて、大小約200点を展示している。17日まで。入場無料。

 単色の粘土の棒を数色束ねたものを輪切りにすると、断面に美しい模様が現れる。井上さんは、この模様を使って、さまざまな作品づくりをしている。

 制作歴は約20年。最初はアクセサリーなど小物ばかりだったが、何回か同所で作品展を開くうちに、上田社長から市美展への出品を勧められ、大作に挑戦、そしてパリへと道がつながった。

 市美展や県美展での入選作が日本文化紹介団体の目に留まり、18年にスイス、19年にパリでの日本紹介イベントに出品。21年のアートフェア出品に際しては、制作の様子がNHKの全国放送と海外向け放送に取り上げられ、さらに英語テキスト「映像で学ぶNHK英語ニュースが伝える日本5」(22年2月発売)に掲載されるに至った。

 井上さんは「作品が一人歩きして…。ここまで発展すると思いませんでした。上田社長の言葉が、小品から大きな作品へと発想を転換するきっかけになったんです」と感謝。上田社長自身も「十数年前に見た小さな球が、世界に認められる日本のアートとなった」と喜んでいる。

 アートフェアに出品した3点は「虹のバラ」「桜」「ウイルス」。会場にはほかに、市美展と県美展の入選作品、今年の干支(えと)・ウサギのひな飾り、お香立て、球、ネックレス、イヤリングなど、色鮮やかな作品が並んでいる。

 「多くの人に触れてほしい」と、来場を呼び掛けている。午前10時から午後5時までは井上さんが在廊予定。

 開場は月曜から土曜日までが午前9時~午後7時、日曜、祝日、最終日は同5時まで。

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