本紙掲載日:2023-02-11
(7面)

華麗なるオペラの世界(5)

いよいよ、本番−衣装にもこだわって

◆「とことんオペラを楽しんで」

 延期と中止を乗り越え、いよいよ本番を迎える。人気オペラのワンシーンやアリアなどを県北ゆかりの指揮者、声楽家、管弦楽、合唱団で上演する「オペラガラ・コンサート〜華麗なるオペラの世界〜」(日本語字幕付き)は12日午後2時から、延岡市東浜砂町の延岡総合文化センター大ホールで開かれる。あと2日と迫った10日、会場では舞台の仕込みやソリストの衣装合わせが行われた。

 ガラ・コンサートとは、いわゆる〃おいしいとこ取り〃コンサート。多くの場合、ソリストは本格的な衣装ではなく、演奏会用のドレスやタキシードを着用して舞台に立つという。

 しかし、今回は「オペラを鑑賞する機会の少ない県北の皆さんに、とことんオペラを楽しんでほしい」と衣装にもこだわっている。

 第1部「愛のモーツァルト」に出演するソリストの衣装をすべて、舞台衣装専門の製作会社「エフ・ジー・ジー」(愛知県)からレンタル。衣装プランナーの下斗米大輔さん(48)によると1着1着、モーツァルト作品の時代や、その曲目の役柄に合わせたものという。

 この日は、ソリスト一人一人の体形に合わせて補正してきた衣装を実際に試着してもらい、下斗米さんらスタッフ2人で再度、袖や裾の丈などを調整し、動きやすさなどを確認していった。

 同コンサートはもともと「国民文化祭みやざき2020」のプログラムの一つとして、2020年10月に開かれる予定だった。ところが新型コロナの影響で21年9月に延期となり、その後、本番2週間前に中止となり関係者は涙した。

 出演するのは、ひむかオペラの会(後藤紀子会長)、延岡フィルハーモニー管弦楽団(北林鉄平代表)、ひむかオペラ合唱団(今村愛子代表)の総勢90人。指揮は延岡市出身の山脇幸人さん(30)。

 「ソリストを中心にオーケストラも合唱団も、とても良い雰囲気の中で仕上がってきている」と同会事務局長の渡邉行守さん(67)。「自分たちも楽しみながら、お客さまにも楽しんでほしい」と来場を呼び掛けている。
(おわり)

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