本紙掲載日:2023-02-13
(3面)

文部科学大臣表彰−塩月さんの祝賀会

文部科学大臣表彰受賞祝賀会で良子夫人と並んであいさつする塩月眞さん(マリエールオークパイン延岡)

「文化的な歴史を持つ延岡、人に頂いた」

◆若山牧水の顕彰活動に尽力

 長年にわたり郷土の歌人・若山牧水の顕彰活動に尽力した功績で文化庁の2021年度地域文化功労者(芸術文化分野)に選ばれ、文部科学大臣表彰を受けた塩月眞(ただし)さん(92)=若山牧水延岡顕彰会相談役の受賞祝賀会が11日、延岡市別府町のマリエールオークパイン延岡であった。

 塩月さんは県北における牧水研究の第一人者で、牧水の功績や歌を広く発信し、2003年に藍綬褒章を受章。07年から17年までは延岡顕彰会の会長、12年から全国顕彰会の副会長、17年に延岡顕彰会の相談役に就いた。

 21年には県地域文化功労者教育長表彰も受けている。

 祝賀会は新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、牧水顕彰会と千徳会の関係者に限定して約80人が出席。塩月さんと良子夫人が入場すると、温かい拍手で迎えた。

 あいさつに立った牧水延岡顕彰会の飯干喬啓会長は、塩月さんを「蒸気機関車」と例え、気骨ある新聞記者としての傍ら60年以上にわたり続けてきた牧水顕彰活動、献身的に寄り添う良子夫人を「レール」と表現。「このレールの上を、千徳を燃料に走ってきた塩月さんは見事な人生を歩んでこられた」と、夫妻の功績をたたえた。

 来賓の読谷山洋司市長は、「これからも私どもや次の世代に伝える役割を果たしていただけるよう、ますますお元気にお過ごしください」とあいさつ。同じく、牧水日向顕彰会の那須文美会長は旧西郷村山瀬小時代の恩師として出会った塩月さんとの思い出を振り返り、「まだしばらく私たちにお付き合いいただければ」と願いを込めた。

 良子夫人と共に花束を受け取った塩月さんは牧水が歌人、文学者を志した延岡に愛着を深めて約40年前に宮崎市から移り住んだことなどを振り返り、「この表彰は文化的な歴史を持つ延岡の土地、人があったからこそ頂けた」と、繰り返し感謝。「残りの人生も牧水顕彰のため、少しでも延岡にお礼ができたら」と思いを語った。

 この後、塩月さんが愛飲する郷土酒「千徳」で鏡開きして乾杯。本人による牧水短歌の朗詠も披露され、和やかな雰囲気での歓談が続いた。

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