本紙掲載日:2023-02-14
(9面)

一般男子−後藤龍真が初優勝(旭化成)

第40回県柔道選手権大会

◆準優勝の笹谷と2人が九州へ

 体重無差別の全日本柔道選手権につながる第40回県柔道選手権大会は12日、宮崎市のひなた武道館であり、一般男子は旭化成が上位を独占。後藤龍真が初優勝し、準優勝の笹谷健とともに九州選手権(3月5日、福岡県)出場を決めた。

 大会は県柔道連盟などの主催。一般の男子は全日本選手権、女子は全日本女子選手権の県予選を兼ねて、小中高は学年別に優勝を争った。男子7部門、女子3部門。236人が出場した。

 一般男子は、昨年度全日本柔道選手権出場の垣田恭兵、尾原琢仁、山本悠司、川田修平が九州へ推薦出場。残る2枠を争った。

 県北勢は、高校1年男子の戸睿之介(延岡学園)と高校2年男子の工藤悠祐(同)が優勝。中学女子で工藤菜子(東海)が準優勝だった。


◆「出る試合は全て勝つ」−後藤

 本命と目された後藤が、初優勝。「とりあえずほっとしている。どの試合と目標はないが、今後出る試合は全て勝ちたい。一戦ずつ勝ち抜いた先に結果が付いてくる。世界で通用する柔道家を目指したい」と淡々と語った。

 100キロ級で熊本県出身、東海大から入社3年目。延岡を拠点に磨き、「組み手を2本持てば投げられる」。初戦から得意の内またで会場を沸かせた。

 準決勝は熟練の前回王者との対戦に。攻めながら、裏投げを狙った際に隙を突かれて、技ありで先手を許す。

 試合後に「正直まずいと思った」と明かしたが、「120%で倒す」。攻め続け、体勢を崩して寝技に入る。完全な形ではなかったが、「対策はしていた」。巧みに相手を制御し、逆転の一本とした。

 高上智史コーチによると、入社1年目は膝のけがの影響で思うような稽古ができなかったという。復調傾向で「本人も感じていると思うが、飛躍の年にしてほしい」。

 大学4年時に準々決勝で先輩の羽賀龍之介に敗れて以来の全日本選手権を目指す。「九州を勝ち抜き、当時を超えれるような結果を出したい」と語った。


◆「我慢強く戦えた」笹谷

 昨年4月入社で、90キロ級の笹谷が準優勝。準決勝は全日本3位の実績を持つ先輩の石内を破り、九州への切符をつかんだ。「自分より大きい相手ばかりで体力もスタミナも使ったが、我慢強く戦えたと思う」とすがすがしかった。

 組手など細かい技術がしっかりしている堅実タイプ。今大会のテーマも「我慢」として挑んでおり、高上コーチも「一番成長を感じる選手」と期待を寄せる。

 準決勝は石内を相手に奮闘。我慢する時間帯が続いたが、「手の内が分かっている。スタミナを削り、もつれた後を狙った」。裏投げで決めた。

 大学の先輩でもある後藤との決勝は指導3で敗れ、「先に攻められると解決の糸口が見えなくなる。そういう時に流れを変えられるような戦術を考えていかなければ」と課題も。「柔道家としてあの畳に上がることは夢の一つ」と初めての全日本へ、力を込めた。


◇成長につながる・一般男子3位の石内(旭化成)
「本戦を目指していたがかなわず悔しい。(3位決定戦は)我慢して最後まで戦い抜いたことが今後の成長につながる。年齢を理由に諦めず、日本一を目指してやっていく」


◇勝ち切れて良かった−高校男子2年優勝の工藤(延岡学園)
「全体的に集中できていて初戦から決勝まで切らさずに戦えた。決勝で戦った甲斐は、小学の時から決勝で当たり、互角だったので、勝ち切れて良かった。3月の全国大会で貢献できるよう頑張りたい」


◇団体日本一へ、貪欲に−高校男子1年優勝の戸癲扮箍学園)
「強い選手がいて、優勝への重圧もあったが、今年のいいスタートが切れたと思う。団体で日本一を目指すので、1年だが、勝ちに貪欲に戦っていく」

その他の記事/過去の記事

印刷には対応しておりません。
当サイトは、閲覧のみになります。

写真の販売:https://stg-yukan-daily.epitas.com/provider/
写真販売所ガイド:https://yukan-daily.co.jp/photo-guide/page/