本紙掲載日:2023-02-15
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海産稚アユ漁が解禁

門川湾で稚アユ漁を行う門川漁協の船(14日、門川町)

2業者が申請上限390キロ−3月13日まで

◆例年並みを期待−門川漁協

 遡上(そじょう)する前の稚アユを取る海産稚アユ漁が13日、県内で解禁された。門川湾では、初日から門川漁協(黒木巧組合長)所属の船が出漁。早朝から夕方にかけて、船が網を引く様子が見られた。

 海浜総合公園近くの漁場で、網船と伴船の2隻が湾内を人が歩くほどの速度で航行し、網を海に投入しては引き揚げる作業を繰り返した。初日、2日目とも好調で、いけすに稚アユを移し替える運搬船が漁場と漁港を行き来していた。

 アユは秋に川でふ化し、沿岸の海水域で5センチ前後に成長した後、2月末から3月にかけて再び生まれた故郷の川に遡上する。

 稚アユの採捕は基本的に禁止されているが、県は養殖業の振興を目的に特別に許可を出している。県農政水産部が昨年行った河川調査では、「アユ資源は例年に比べて大きな変化はない」として、今年も採捕許可を出した。

 県北では、日向・門川地区の2業者から採捕申請があり、390キロを上限に許可を出した。採捕期間は今月13日から3月13日までで、この間に4日以上の休漁日を設けることと、期間中に採捕上限に達した場合は終了することを条件としている。

 黒木組合長(63)によると、五十鈴川水系と耳川水系では、1月に入ってから稚アユの魚影が見られるようになったという。「初日は良かったが、2日目は風が強くて、思ったほどの漁にはならなかった。まだ始まったばかりで、もう2、3日漁をしてみないと分からないが、例年並みの水揚げを期待しています。アユ資源の管理を心掛けながら、適正な漁に努めます」と話していた。

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