依存性が強い薬物「絶対関わらない」

少年補導職員招き防止教室−方財小

　延岡市立方財小学校（内藤功校長、２７人）は１４日、児童向けの薬物乱用防止教室を開き、５、６年生８人が不法薬物が心身に及ぼす影響や身近に出回っている現状を学んだ。

　延岡警察署少年補導職員の湯田直美さんが、教室のテレビモニターでイラストや画像を交えた資料を見せながら指導。覚醒剤やＭＤＭＡ（合成麻薬）、危険ドラッグは目が覚めて元気になったり、気分が良くなったような感覚になったりするが、一度手を出してしまうと使わずにはいられなくなる依存性が強いことを訴えた。

　そのうちに同じ分量では効果を感じなくなり、幻覚や幻聴、妄想など、精神や認知力、記憶力にも異常を及ぼすことを説明。児童らは、注射を繰り返してみみず腫れのようになった常習者の両腕や、薬物をやめたという２０代男性が書いた平仮名ばかりで、句読点もない文章の写真に驚いていた。

　湯田さんはまた、ドラッグが親しみやすいような形状や隠語、スナック菓子と見分けが付かないような包装で流通するなど、子どもたちの間近まで迫っていると指摘。昨年は延岡でも覚醒剤で９件、大麻で１０件の逮捕があったが、未判明やそれらに関わった人を含めると、どこで薬物に接してもおかしくない現実があることを強調した。

　その上で、もしも怪しい誘いがあった場合には、曖昧な返事をせずにきっぱりと断るか、それができない場合にはその場からすぐに立ち去り、相手のためにも警察などに通報・相談するよう要請。海外に行くと、報酬を手渡して「日本に届けてほしい」と手荷物を渡され、知らないうちに薬物の運び屋にされる事案も横行しているとして、「持っているだけで逮捕され、言い逃れはできない」と注意を促した。

　話を聞いた日�眄斬腓気鵝複鞠�）は「薬物は一度使うとやめられなくなるという危険性を学んだので絶対に関わりません」と誓っていた。