本紙掲載日:2023-02-24
(3面)

課題、展望を話し合う

五ケ瀬町役場で開かれた円卓トーク

知事と西臼杵3町長が円卓トーク

◆医師確保、企業版ふるさと納税

 河野俊嗣県知事と各自治体の首長が議論を交わす「円卓トーク(西臼杵ブロック)」がこのほど、五ケ瀬町役場であった。同町の小迫幸弘町長、高千穂町の甲斐宗之町長、日之影町の佐藤貢町長らが出席。県政や地域の抱える課題と展望などについて話し合った。

 河野知事の進行で、甲斐町長が中山間地域における医療提供体制の課題に言及。2024年の統合再編を見据える西臼杵3町立病院を例に、医師の安定確保などに向けた方策を議題に挙げた。

 河野知事は「医師確保については厳しい状況にあり、宮崎大学や医師会などと連携して取り組んでいるところ。地域枠等への志願は本人の意思も絡む問題であり、キャリア形成プログラムの充実や指導医の育成を進めていく」などと述べた。

 意見を求められた佐藤町長は「中山間地域が医療従事者にとって『技術向上やキャリア形成の見込める場』になる必要がある」と持論。人員を確保して統合再編が幸先の良いスタートを切れるよう、甲斐、小迫両町長とともに協力を求めた。

 続けて企業版ふるさと納税を議題に挙げた小迫町長は、全国の優良実績を例に同税の有用性を強調。町外につながりを持つ企業が少ない自治体にとって「待ち」の姿勢で恩恵を受けることは困難であり、トップセールスなど「攻め」の取り組みの必要性を説いた。

 これに対し、甲斐町長は「自治体ごとの特色を示す必要があり、そのためにはこちらからの働き掛けが重要になる」。佐藤町長は「企業がメリットを知らないことも考えられる。PRしなければ広まらない」と賛同。

 河野知事は「今年は県人会の世界大会が開催されるため、そういう場でもアピールして各企業に応じてもらう取り組みが大切。安穏としてはいけない」と理解を示した。

 この日はまた、九州中央自動車道の早期整備やインボイス制度についても意見が交わされた。

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