本紙掲載日:2023-02-28
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商売の繁栄願い「水神様」

高千穂町商工会の倉庫に描かれた水神様のシャッターアートと作者の菊池さん

高千穂町商工会にシャッターアート

◆作者は高校生の菊池さん

 高千穂町商工会(後藤和博会長)の倉庫に描かれた「水神様」のシャッターアートが注目を集めている。描いたのは、高千穂高校に通う菊池拳真さん(18)=五ケ瀬町三ケ所=。「商売をしている人の安全や繁栄を願って描きました。絵に興味を持つ子どもたちにも喜んでもらえたらうれしいです」と話している。

 高千穂高から「シャッターアートに挑戦したい生徒がいる」と提案を受けて倉庫を提供した。桐木敏隆事務局長(63)は「『どうしてこんな絵を描いたの?』というところから興味関心の輪が広がれば、良い意味で地域も盛り上がるのでは」と期待する。

 2021年12月に制作を始め、「シャッターに絵を描いたことはなかったので予想以上に難しかった」。縦215センチ×横260センチのキャンバスに鉛筆で下書きし、遠くから見た時に色むらが出ないよう少しずつ、丁寧に仕上げた。

 「3次元で描かれる西洋画と異なり、2次元で多くの人を魅了する日本画が好き」といい、今回描いた水神様も浮世絵風。一方で「親しみやすくかっこいい神様にしたかった」と、違和感なくスニーカーを履かせてしまう遊び心にキラリと光るセンスを感じさせる。

 菊池さんは、父・正隆さん(50)の影響で絵に興味を持ったという。全国高等学校総合文化祭宮崎大会では1年目に佳作、3年目に奨励賞を獲得して九州大会へ進むなど好成績を収めている。

 この春から県外のデザイン専門学校に進学するという菊池さん。将来は自分の会社を立ち上げたいといい「大勢を笑顔にするような仕事ができるデザイナーになりたいです」とほほ笑んでいた。

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