本紙掲載日:2023-02-28
(3面)

ネット悪用−犯罪、トラブル回避を

諸塚村で開かれた安心安全なインターネット利用教室
子どもと一般混合でクイズに挑戦

子どもとシニア対象に教室−諸塚村

◆県企業・警察セキュリティ連協

 県警と通信事業者など10社で組織する県企業・警察サイバーセキュリティ連携協議会(MiCS=ミックス)はこのほど、諸塚村家代の村中央公民館で「子どもとシニアのための安心・安全なインターネット利用教室」を開いた。児童生徒や一般の21人が参加し、インターネットを悪用した犯罪に巻き込まれないようにとセキュリティーについて学んだ。

 同教室では、子ども向けとシニア向けに分かれて座学を実施。シニア向けでは、県警本部生活安全部サイバー犯罪対策課の田中辰弥係長が「安心・安全なインターネット、スマートフォンの利用」と題し、電話番号を宛先にしてメッセージをやり取りするショートメッセージ(SMS)や偽ショッピングサイトを利用した犯罪手口、対策方法などについて語った。

 田中係長によると2021年の県内の相談受理件数は2057件で、うち詐欺悪質商法が753件、迷惑メールが516件、クレジットカードの悪用が209件だった。その上で「あくまで警察へ相談に来られた件数。誰にも相談できずに困っている方も含めればもっと多い数になる」と伝えた。

 SMSを起因とするトラブルでは、荷物の不在通知や「至急、確認してください」というメールが届き、メール内のアドレスにアクセスすると個人情報が盗まれたり、ウイルスに感染したりする危険性があるという。

 対策としては「基本的には無視をして削除」「公的機関、銀行などをかたるメールでもすぐに信じない」「メール内のアドレスにはアクセスしない」と伝えた。

 子ども向けの座学では、ミックスと宮崎大学の学生が講師となり、「自分のことを教えない」「悪口を書いたり、仲間はずれをしたり、自分がされていやなことはしない」などインターネットの正しい利用法を説明した。

 座学後は、子どもと一般が混合チームをつくってクイズに挑戦する時間もあり、各班で意見を出し合い交流しながらサイバーセキュリティークイズを解いた。

 諸塚中3年の竹内強太さん(14)は「昨年スマートフォンを買ったので、時間の使い方に注意したい。著作権という言葉は知っていたけど何に注意するべきか学べた」と話した。

 ミックスは、01年に県内の情報通信関連会社10社が設立した「県サイバーセキュリティ懇話会」が前身。拡大、深刻化するサイバー空間の脅威と変容への対応を目的に18年に民間主導の協議会として設立した。県内でセミナーやイベントの開催、講師派遣などの啓発活動を展開している。

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